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posted:2020.10.21 from:岐阜県 genre:ものづくり
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writer profile
Yu Miyakoshi
宮越裕生
みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。
2020年10月、日本の一大タイル産地・岐阜県多治見市で生まれたタイルブランド
〈TAJIMI CUSTOM TILES〉のグローバルローンチとなる
展示会〈TAJIMI CUSTOM TILES TOKYO 2020〉が開催されます。
TAJIMI CUSTOM TILESは、スイス出身のクリエイティブディレクター、
ダヴィッド・グレットリのディレクションのもと、
多治見を拠点とする総合タイルメーカー〈株式会社エクシィズ〉が立ち上げた
“ビスポーク・タイル”のブランド。
TAJIMI CUSTOM TILESは多治見で育まれた伝統技術を継承しつつ、
こだわりの仕立服をつくる「ビスポーク」の感覚にならい、
国内外の建築家やデザイナーのために、
オリジナルデザインのタイルを制作しています。
今回発表するのは、世界的に活躍するデザイナー、マックス・ラムとイ・カンホが
2018年に多治見を訪れ、職人とともに手掛けた作品群。
ふたりは素材からリサーチを行い、いくつものメーカーを訪れ、
それぞれの特性を理解し、新しいタイルのアイデアを考案。
そのアイデアが職人たちの技と想像力によってかたちになりました。
展示の全容はオープンしてからのお楽しみですが、
ここでは、一部の作品をご紹介したいと思います。
こちらはイギリス人デザイナー、マックス・ラムによる作品。
多治見オリジナルの製造システムをベースに
彼が考えたのは、なんと3Dのタイル。
ボリュームのある立体的な形は、鋳込技術によって成形されています。
こうした常識をくつがえすようなタイルが生まれるのは、
アーティストとのコラボレーションならでは。
今回はチェア、ローテーブル、ベンチ、フラワーベース、
パーティションなど、計11点を発表します。
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一方、イ・カンホは多治見特有の「押出成形技術」に着目し、モジュールをデザイン。
モジュールは縦横の両方向に重ね合わせることができ、
組み合わせ次第で壁やベンチなど、さまざまなかたちに
展開できるようになっています。
今回は上記作品のほか、計7点発表します。
TAJIMI CUSTOM TILESを手掛ける株式会社エクシィズは、
商社として事業展開しつつ、オリジナルタイルの商品開発を行ってきました。
同社には独自のラボ施設があり、地元メーカーと連携し、
短い納期、安定した供給、高い品質を備えた製造環境を構築しています。
総合生産量全国1位を誇る多治見のタイルですが、
その魅力は生産力と最先端の技術だけではありません。
そこには日本の伝統的な焼成技術や変化に飛んだ釉薬表現、
それを支える設備や生産方法も残り、
さまざまなメーカーが多様性のあるものづくりを行っています。
TAJIMI CUSTOM TILESは、この地で育まれた伝統と職人技を生かしながら、
より自由で想像力に満ちたデザインのタイルをつくりたい——そんな思いから始まりました。
建築家・デザイナーのためのオリジナルタイルの制作は、すでに始まっています。
こちらは〈Schemata Architects〉が手掛けた香港の〈Blue Bottle Coffee〉。
何とも絶妙なトーンの、美しい空間に仕上がっています。
これからの展開も楽しみですね。
展示は10月31日(土)から11月3日(火)まで、
渋谷区神宮前の〈Mahal(マハール)〉にて。
職人技の美しさとクリエイターたちの新たな挑戦を、ぜひ会場で。
information
TAJIMI CUSTOM TILES TOKYO 2020 Installations by Max Lamb and Kwangho Lee
会期:2020年10月31日(土)〜11月3日(火)
時間:10:00〜20:00(最終日は16:00まで)
会場:Mahal(マハール)
住所:東京都渋谷区神宮前5-12-1
ハッピーアワー:2020 年10月31(土)〜11月2日( 月) 18:00 〜20:00
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