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鈴木康広、目[mé]などが参加。
〈Arts Towada〉10周年記念
『インター + プレイ』展

コロカルニュース

posted:2020.4.7   from:青森県十和田市  genre:アート・デザイン・建築

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writer profile

Kanae Yamada

山田佳苗

やまだ・かなえ●島根県松江市出身。青山ブックセンターやギャラリースペース、ファッション・カルチャー系媒体などを経て、現在フリーのライター、編集者として活動中。まだまだ育ち盛り、伸び盛り。ファッションと写真とごはんが大好きです。

鈴木 康広 出品予定作品

今をときめく現代アーティストが集結

青森県十和田市が推進する、
アートによるまちづくりプロジェクト〈Arts Towada〉の
拠点施設として2008年春に開館した十和田市現代美術館。

今年、そんな〈Arts Towada〉がスタートから10周年を迎えるにあたり、
2020年4月18日(土)より同美術館で『インター + プレイ』展が開催されます。

2020年4月18日(土)から2020年8月30日(日)までは第1期、
2020年9月19日(土)から2021年1月11日(月)までは第2期、
2021年1月23日(土)から2021年5月30日(日)までは第3期と分け、
国内外の気鋭作家たちの作品を企画・展示します。
この通り会期が長いので、行動自粛中の方も今は焦らず
将来のお出かけ先として、考えてみてはいかがでしょうか。

アートが本来作用する驚嘆の念、そして最先端のアートを発信し、
まちとの交流を通して創造性の相互作用を促す試みとして始まった〈Arts Towada〉。
その〈Arts Towada〉らしく、
本展では私たちの身体、建築、まちと社会の内側と外側をつなぎ、
その間を繊細かつ自由に往来し、
観るものに新しい可能性を開く作家・作品が集結します。

目[mé]《movements》2019 年 「非常にはっきりとわからない」展示風景(千葉市美術館)※参考作品

目[mé]『movements』2019年『非常にはっきりとわからない』展示風景(千葉市美術館)※参考作品

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美術館とまちを大胆に使った現代アート

通年展示では、アーティストの鈴木康広氏が、
美術館の前庭にベンチにもなる大型の野外彫刻を設置。
これは十和田市の形をした切り株型で、
十和田の引力に引き寄せられ落ちたりんごのつくる波紋が、
広がっていくイメージで制作されているのだそうです。

目[mé] 出品予定作品

目[mé] 出品予定作品

また、同じく通年展示を行うのは、
近年芸術祭や大規模個展で注目を集めている現代アートチームの目[mé]。
美術館の一室がスポッとはまったかのような真っ白なギャラリーを
まちなかに唐突に出現させます。

企画展示室では、来場者が作品に没入してしまうような、新しい感覚の作品が集結。

津田道子《あなたは、翌日私に会いにそこに戻ってくるでしょう。》 「オープン・スペース 2016 メディア・コンシャス」展 展示風景(NTT インターコミュニケーション・センター[ICC]、東京、2016年)撮影:山本 糾 ※参考作品

津田道子『あなたは、翌日私に会いにそこに戻ってくるでしょう。』 『オープン・スペース 2016 メディア・コンシャス』展 展示風景(NTT インターコミュニケーション・センター[ICC]、東京、2016年)撮影:山本 糾 ※参考作品

evala《Sea, Sea, She -まだ見ぬ君へ- Live Ver.》2019年 撮影:黒羽 政士 ※参考作品

evala『Sea, Sea, She -まだ見ぬ君へ- Live Ver.』2019年 撮影:黒羽 政士 ※参考作品

松原慈《Jnan Sbil / Freedom Garden》2014年「The Blind Dream」展(Douiria Mouassine Museum、モロッコ)※参考作品

松原慈『Jnan Sbil / Freedom Garden』2014年『The Blind Dream』展(Douiria Mouassine Museum、モロッコ)※参考作品

第1期のラインナップは、鏡とビデオカメラとプロジェクターを使い、
見る人の感覚を撹乱する津田道子のインスタレーション、
音に身をゆだね、溶け込んでいく感覚をもたらすevalaのサウンド作品、
十和田湖の岩肌や地底の下でいまも燃え盛る炎からインスピレーションを得て、
〈赤〉をテーマに、体内と地球が響き合うような松原慈氏の新作を展示します。

問題行動トリオ《TOYONAKA ART TRIBE ♯2 ノムラとジャレオとサクマの「問題行動ショー」ヨソモノになるための練習曲 》(豊中市立文化芸術センター、大阪、2019年)※参考作品

問題行動トリオ『TOYONAKA ART TRIBE ♯2 ノムラとジャレオとサクマの「問題行動ショー」ヨソモノになるための練習曲 』(豊中市立文化芸術センター、大阪、2019年)※参考作品

会期中盤には問題行動トリオが美術館の展示室で、
音楽とダンスで「問題行動」に迫る公演も開催。
普段は入ることのできない夜の美術館に潜り込み、
展示作品と空間と対話しながら実験的なパフォーマンスを展開します。

いずれも日本の現代美術シーンで個性を輝かせている気鋭なアーティストばかり。
原っぱと真っ白な建物が相まったコンテンポラリーな
十和田市現代美術館で、彼らは一体何を表現するのでしょうか。

また、展示に際し、以下のようなイベントも開催予定だそう。
会期も長いので、遠方の方は新型コロナウイルス感染症が落ち着くころに、
出かけてみてはいかがでしょうか。

■第1期本展出展作家によるオープニングトーク
日時:4月18日(土)14:00〜16:00
会場:十和田市民図書館
料金:無料 ※要企画展チケット

■松原慈 レクチャーパフォーマンス「赤の謎かけ」+金澤韻(本展キュレーター)との対談
日時:4月19日(日)14:00〜
会場:十和田市民図書館
料金:無料 ※要企画展チケット

■問題行動トリオ パフォーマンス「8 時ダよ! 問題行動」
日時:6月27日(土)20:00〜
会場:十和田市現代美術館展示室
料金:2,000円

■問題行動トリオ ワークショップ
日時:6月28日(日)10:30〜15:15
●10:30〜11:30 砂連尾理 ●13:00〜14:00 野村誠 ●14:15〜15:15 佐久間新
会場:十和田市現代美術館市民活動スペース
料金:500円(各回ごとに)
定員:30名(事前受付優先)

※いずれも新型コロナウイルス感染症の影響で中止・延期になる可能性もあります。
詳細は、公式ホームページをご覧ください。

information

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Arts Towada 十周年記念『インター + プレイ』展

会期:2020年4月18日(土)〜2021年5月30日(日)

会場:十和田市現代美術館

住所:青森県十和田市西二番町10−9

開館時間:9:00〜17:00(入場は閉館の30分前まで)

休館日:月曜日(祝日の場合はその翌日)

観覧料:企画展+常設展セット券1,200円。企画展の個別料金は一般800円。団体(20名以上)100円引き。高校生以下無料。

後援:東奥日報社、デーリー東北新聞社、青森放送、青森テレビ、青森朝日放送、十和田市教育委員会

Web:http://towadaartcenter.com/exhibitions/artstowada10th-interplay/

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