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Akiko Saito
齋藤あきこ
さいとう・あきこ●宮城県出身。図書館司書を志していたが、“これからはインターネットが来る”と神の啓示を受けて上京。青山ブックセンター六本木店書店員などを経て現在フリーランスのライター/エディター。
今日のお弁当は、京都の北部、
京都府京丹後市の〈とり松〉さんの名物の〈ばら寿司〉。
ばら寿司とは、“ちらし寿司”のこと。
京丹後地方にのみ古くから伝わる、独特のお寿司です。
丹後のばら寿司の特徴は、
なんといっても鯖を独自の製法で炒り炊きにした”おぼろ”。
〈とり松〉さんのばら寿司には、
このおぼろが二段、たっぷり入っています。
そのおぼろの二段重ねの上に乗っているのは、
甘く煮た椎茸、かんぴょう、たけのこ、錦糸玉子、かまぼこ、青豆。
そしてアクセントの生姜。
それぞれの甘みと塩気がからみ合って、
複雑なおいしさを醸し出しているんです。
とり松さんは、京都府の日本海側、丹後半島の網野で
80余年の歴史を持つ老舗。
もともと丹後の家庭で作られる家庭料理だったばら寿司を
商品化にするには、いろいろな苦労があったそうですが、
いまでは名物として、お店でも、駅弁としても定番の人気商品になっています。
とり松さんのばら寿司は、お店で食べたり、お持帰りできるほか、
JR京都駅でも販売されています。
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丹後のばら寿司は、
“まつぶた”と呼ばれる長方形の木箱にすし飯を敷き、
その上に甘辛く味付けをしたサバのおぼろ、
錦糸玉子、紅しょうが、かまぼこ、椎茸などを彩りよく散らして、
できた寿司を木の寿司べらで四角に切り分けて食べるというもの。
お祭りやお祝い事など、人が集まる機会にはそれぞれの家庭のレシピで
作られるのだそうです。
いま、京都府北部・丹後地方全域に広がる〈丹後ばらずし〉を
食べられるお店がひと目で分かる〈ばらずし食べ歩きマップ〉が、
京都「丹後・食の王国」プロジェクトWebサイトにて
公開されていますので、ぜひチェックしてみてください。
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