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【見逃し配信あり】
『「発想の転換」で成功した、パ・リーグの挑戦に学ぶスポーツビジネスとファンづくりのリアル』
コロカルアカデミーVol.6

コロカルアカデミー
vol.006

posted:2025.11.4   from:東京都  genre:活性化と創生 / エンタメ・お楽しみ

〈 この連載・企画は… 〉  ローカルを舞台に活躍する人々のリアルな情報を通して、
日本の魅力を再定義するウェビナーシリーズです。地域を活性化させるために働きたい方、ローカルでビジネスを始めたい方、
自治体や企業で地域創生に携わる方に向けて、新たなヒントを提供します。

日本のローカルの魅力を発信する「コロカル」は、新たなウェビナー講義シリーズ「コロカルアカデミー」の第6回を開催しました。ゲストには、現パ・リーグ6球団の共同出資会社・パシフィックリーグマーケティング(PLM)で、執行役員として各球団の魅力を伝える戦略の中心を担う園部健二さんをお迎えしました。園部さんには、日本プロ野球の歴史から、現在のパ・リーグ6球団のマーケティング事例、さらにパーソル パ・リーグTVを運営するPLMのマーケティングの裏側をひも解いていただきつつ、組織や業界を越えた“半歩先”のビジネスとファンづくりについて、たっぷり語っていただきました。
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園部 健二

園部 健二(そのべ・けんじ)
執行役員/コーポレートビジネス統括本部 本部長 兼 新規事業開発室 室長(パシフィックリーグマーケティング株式会社)
野球少年だったが、中学で野球を引退。その後、音楽業界、ゲーム業界(SEGA)を経て、PLMに入社。「好きを仕事に」生き方を再定義し、現在は球場とファン、地域と球団をつなぐ多様な施策に携わり、スポーツを通して“地域と人をつなぐ”挑戦を続けている。

とっても不思議な「日本プロ野球」

まず園部さんからお話があったのは、現在の日本プロ野球の歴史とその特徴について。
そもそも日本プロ野球の各球団にはほとんど「社名」が入っており、ニュースなどでも略称として社名が使われています。これはメジャーリーグ等と比べると、際立った特徴があり、日本プロ野球が日本の経済成長、経済状況と共に変容してきたことがわかります。
お話の中では、プロ野球球団の運用費用がその球団の保有する親会社の広告宣伝費として計上できる特殊な会計処理ができるという、SNSやスポーツニュース等に触れているだけでは絶対に知ることのできない裏側のお話まで。
普段何気なく目にしている「プロ野球」というものが、実は極めて特殊かつ不思議な営みであることが園部さんの視点で明らかになっていきます。

パ・リーグとマーケティング

パ・リーグ球団のマーケティング事例

次にお話があったのは、具体的なマーケティング事例としてのパ・リーグ球団について。
長らくセ・リーグと比べて、人気がない、地味だと言われていたパ・リーグ。しかし、そんな状況を逆手に取り、各球団の魅力を伝える戦略を担うPLMが中心となり、様々な発想の転換を実施。さらに挑戦を重ねることで、現在のパ・リーグにつながっていったとのことです。

PLMのマーケティング事例(球場)

講義内ではより具体的に、パ・リーグの全体の映像や球団に関するインフラ整備のお話や各球団の特色を打ち出すマーケティング施策によって、パ・リーグ特有の『濃いファン』を生み出していく方法やアプローチについて、語っていただきました。
またパ・リーグ6球団が共同出資して設立したPLMが、リーグのハブとして各球団を横断するマーケティングや事業を担うことで、リーグ全体を一つのブランドとして発信できるという視点も唯一無二の学びになりました。

リアルとオンライン/マーケティング事例について

PLMのマーケティング事例(オンライン)

ここからはさらに踏み込んで、PLMとして実施したパ・リーグのマーケティングについて、語ってもらいました。
球団単体で行えるローカルマーケティングを踏まえたうえで、各地方都市をつなぎ合わせながら、個別球団では取り組めないマーケティング施策を行うというPLM。マーケティングという言葉自体には馴染みがありましたが、そもそも、自社のマーケティングの対象がどこにあるのかというのをクリアにする視点は、他のビジネスにおいても大いに役立ちそうです。
マーケティング事例として、球場とオンラインそれぞれについて、PLMとして行った施策を具体的な企業名や数字をたくさん交えながら、教えていただくことができました。

逆転と実践のマーケティング術

PLMのマーケティング事例(オンライン) まとめ

園部さんのお話を聞いていると、マーケティングという概念が持つポテンシャルと面白さを感じ、ビジネスというものが持つ特有のやりがいやワクワクまで伝わってきました。
それは園部さんのお人柄や語り口もあると思いますが、なにより、かつては陽が当たっていたとは言えないパ・リーグという場所において、発想の転換を行い、それらを施策に落とし込み、やりきっていくというPLM、そして園部さんのお仕事のスタンスや考え方に基づくものだったのだと思います。
元々はお客さんが入らない商圏、ジャイアンツの人気に頼れないリーグだったこと、親会社の経営難など、営業努力をしないといけない状況があったからこそ、発想の転換と大胆な取り組みが生み出されたというのは、多くのビジネスモデルに示唆的なマーケティングの視座を得られるのではないでしょうか。
トークセッションでは、地域や企業に応用できるファン戦略についてのお話があり、講座本編終了後のQ&Aでは、リアルな現場での体験価値が注目されている流れについての園部さんの視点についてのお話など、ファンやリアルといった今後のマーケティング戦略にとって注目度が増す話題について、より深堀りしています。
プロ野球が好きな人、仕事の舞台裏に興味がある人、ビジネスの面白さに触れたい人、ファンビジネスやリアルな体験とオンラインの両軸を大切にしたビジネスモデルを検討している人などに、多くの方におすすめです。
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