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編集者・市谷未希子さんの出張日記。
コンパクトな名古屋市内で、
仕事以外の時間も有効活用

あの人の出張日記
vol.001

posted:2025.7.8   from:愛知県名古屋市  genre:旅行 / 食・グルメ

〈 この連載・企画は… 〉  日本各地を出張で飛び回る人たちが、
出張先でどんなものを食べて、だれと会い、どんな過ごし方をしているか気になりませんか?
日本のローカルを知り尽くしたクリエイターを中心に、出張の様子を見せていただきます。
各地方に、定着する伝統的な技術や会社などを掘り起こし、知られざる日本の良さを盗んでしまいましょう。

日本のローカルを知り尽くしたクリエイターの出張についていき、出張先で食べたものや出会った人やもの、過ごし方を見せてもらう本企画。

今回見せていただくのは編集者・市谷未希子さんの名古屋出張。2025年7月9日(水)に開業する〈BASE LAYER HOTEL(ベースレイヤーホテル)〉の内覧会取材です。

出張には欠かせない三種の神器

1.〈Jabra〉「Elite 10」
フリーランスで仕事をしているので、出張先に限らず移動しながら電話やオンライン会議なんてこともしばしば。そういう時に欠かせないのがこのワイヤレスイヤホンです。ペアリングがスムーズで、装着してすぐに「ふぁーん」と、外界をシャットアウトするような静寂が訪れるところがお気に入り。重くて包み込むような音質が好きな私にとってはパーフェクトな設計で一生使いたいブランドなのですが、このモデルを最後にイヤホン市場から撤退するとのことで、在庫をストックしておくべきか真剣に悩んでいます(笑)。

2.〈THREE〉「エッセンシャルセンツ 06 TASTE THE AIR」
風をイメージして、シトラスやハーバルの香りを中心に調香したオードトワレ。残り香が軽いので人とたくさん会う日や仕事の前の気分転換にひとつあると安心。癖が少ないので旅先で部屋の香りが気になるときにもさっと使える手軽さが気に入っています。

3.〈Goldwin〉「コンプレッションカーフスリーブ」
〈Goldwin〉の着圧ソックス。運動時に着用することで、疲労軽減やむくみ対策が期待できるということで、たくさん歩く街取材や旅先では重宝しています。

仕事も観光も抜かりなし!市谷さんの出張中の過ごし方

名古屋に到着早々、今回の内覧に一緒に参加する友人とひつまぶしの名店〈錦三丁目 いば昇〉でランチ。一般的な店では一人ずつ定食セットで出てくるのですが、ここは大人数の場合は大きなおひつでまとめて出してくれるのが新鮮でした。

〈錦三丁目 いば昇〉のひつまぶしと友人。名古屋で活躍されているクリエイティブディレクター、グラフィックデザイナーの二人も合流しました。

〈錦三丁目 いば昇〉のひつまぶしと友人。名古屋で活躍されているクリエイティブディレクター、グラフィックデザイナーの二人も合流しました。

〈錦三丁目 いば昇〉のひつまぶし定食。胃袋のコンディションに合わせてお椀に取り分けることができるので、無駄なく満足度も満点!

〈錦三丁目 いば昇〉のひつまぶし定食。胃袋のコンディションに合わせてお椀に取り分けることができるので、無駄なく満足度も満点!

今回の仕事は、7月9日に開業する新ホテルブランド〈BASE LAYER HOTEL〉の内覧会の取材です。〈BASE LAYER HOTEL〉は、「街を遊ぶ、ビジネスホテルの新しいカタチ」を提案する、カルチャー感度の高いビジネスパーソンのためのビジネスホテル。

取材のあとは友人と一緒に名古屋の夜を満喫。一軒目に立ち寄ったのは今池エリアにある立ち食い居酒屋〈マグロー〉。18時ごろに到着したのですが、店内はお客さんでパンパン。ダメもとで人数を伝えると、お客さんたちが少しずつ詰めてくれて無事に入店することができました。ご飯や大将たちの雰囲気はもちろん、常連さんたちによって生み出されるローカル感が癖になるお店です。

豊富なマグロメニューから、赤身やトロ、トンボ(ビントロ)をオーダー。狭い店内では、近くにいるお客さんが配膳をサポートするのが当たり前。

豊富なマグロメニューから、赤身やトロ、トンボ(ビントロ)をオーダー。狭い店内では、近くにいるお客さんが配膳をサポートするのが当たり前。

夜はUK発の音楽プロデューサーでアーティストのMura MasaのDJセットを観に、老舗のライブハウス〈THE BOTTOM LINE〉へ。フジロックでは二番目に大きなホワイトステージのトリを務めるほど日本でも人気のあるMura Masaの音楽をあんな至近距離で浴びて踊れるなんて最高の時間でした。

終演後の〈THE BOTTOM LINE〉の様子。地元の若者たちも多い印象で、醒めやらぬ興奮を共有しあう姿にさらに胸が熱くなりました。

終演後の〈THE BOTTOM LINE〉の様子。地元の若者たちも多い印象で、醒めやらぬ興奮を共有しあう姿にさらに胸が熱くなりました。

この日のラストは、おしゃれなワインバー〈Paradise Nature wine&vinyl〉が終着点。私が毎年行っている「Rainbow Disco Club」という音楽フェスでナチュラルワインを提供しているお店なのですが、店舗にお邪魔するのはこの日が初めて。おしゃれな外観で、扉を開けると壁一面のレコードと音響設備にまずテンションアップ。

カウンターの奥には広いワインセラーもあり、ボトルを選ぶこともできるそう。良質な音楽とワインで最高の締めくくりになりました。

カウンターの奥には広いワインセラーもあり、ボトルを選ぶこともできるそう。良質な音楽とワインで最高の締めくくりになりました。

2日目。名古屋といえばモーニング!ということで、チェックアウトの前に早起きしてホテルの目の前にある〈STILL THINKING COFFEE〉へ。このあとのスケジュールを整理したりと、ゆったりとした時間を過ごすことができました。

私はアーモンドトーストと深煎りのブラックコーヒーをチョイス。甘さと苦さがバランスよく、頭もスッキリ!

私はアーモンドトーストと深煎りのブラックコーヒーをチョイス。甘さと苦さがバランスよく、頭もスッキリ!

ランチは知人におすすめしてもらった〈ジャズ喫茶YURI〉へ。ジャズ喫茶と聞くと敷居が高く感じますが、客層は老若男女さまざまでカジュアルにランチを楽しむ人たちが多い印象。平日は24時までやっているので夜カフェとしても愛されているそうです。キッチンを囲うようにそびえるレコードコレクションも圧巻でした。

この日は特に予定がなかったので、電車で東山公園まで足を伸ばしてずっと行ってみたかった本屋〈ON READING〉へ。本屋の奥にはギャラリースペースもあって、この日はイラストレーターのユカワアツコさんの個展が行われていました。

新幹線に乗る頃にはすっかりクタクタになった私は、降車駅の新横浜駅周辺でひとっ風呂浴びたいなと検索して、横浜線で隣駅の菊名にある「福美湯」へ。しっかり整えて、リカバリーまでするのが大人の出張旅の醍醐味、なのかもしれません。

前々から気になっていたこの銭湯は、薪で沸かした超微粒子のお湯が肌や髪にいいということで銭湯好きの間でも人気のスポット。なかには露天風呂やロッキーサウナ、水深90cmの水風呂など公衆銭湯とは思えないほどの充実っぷりで気づけば2時間以上滞在していました。

前々から気になっていたこの銭湯は、薪で沸かした超微粒子のお湯が肌や髪にいいということで銭湯好きの間でも人気のスポット。なかには露天風呂やロッキーサウナ、水深90cmの水風呂など公衆銭湯とは思えないほどの充実っぷりで気づけば2時間以上滞在していました。

仕事以外も有効活用しやすい名古屋のまち

今回見せていただいたホテルは、出張や、宿泊へのこだわりが少ないひと向けのビジネスホテルがベースですが、サウナやファミリールームがあり、アメニティも充実していて、痒いところに手が届くようなホテルでした。地方都市への出張の際、食や観光を重視する人にとっても、綺麗で気持ちの良いホテルは重要な選択肢になると思います。

そして名古屋は道が分かりやすく、移動がしやすかったです。名古屋市内はコンパクトで、仕事以外の時間も有効活用できました。ローカルフードの飲食店や、モーニングを楽しめる店が多く、食に貪欲な街なのかなと思います。

市谷未希子

いちたに・みきこ●1989年⽣まれ。美容師、ファッションメディアの編集者を経て、フリーランスのエディター/ライターとしてファッションや美容、カルチャーなど幅広いジャンルで活動中。趣味は映画、ドラマ、ライブ鑑賞と食べ歩き。
Instagram:@mikk0

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