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先ほど使用した鰹とさばの薄削りのほか、
お店の人気商品のひとつが「めんだし厚削り」。
こちらを用いためん出汁のつくり方をご紹介します。
材料
・昆布適量
・めんだし厚削り 50グラム
・水 1リットル
[調味料]
・醤油 1カップ
・みりん 1カップ
・酒 50cc
・砂糖 大さじ1
1 1リットルの水を鍋に入れ、昆布を浸してひと晩おく。翌朝、鍋を火にかけてごく弱火で20分ほど炊き、昆布を取り出す。厚削りを入れ、ときどきかき混ぜながら中火で20分ほどグラグラと煮る。
2 もうひとつの鍋に調味料をすべて入れ、ごく弱火で20分煮立てておく。
3 1でとった出汁4カップと、2の調味料を合わせる。
ご家庭の食卓によく上がる、
めん出汁を使用したおすすめのお料理も教えていただきました。
材料
・めん出汁
・好みの野菜
1 野菜を食べやすい大きさに切る。(タケノコは下茹でをしておく)
2 フライパンに油を少量ひいて熱し、野菜を並べて中火で焼く。裏返したら弱火にして蓋をし、火がとおるまで蒸し焼きに。
3 鍋にめん出汁を温めておき、野菜を入れて味を含ませる。
韓国風ドレッシング
材料
・めん出汁
・すりごま
・ごま油
・ニンニクのすりおろし
・コチュジャン
・お好みで、砂糖やハチミツ
柑橘ドレッシング
材料
・めん出汁
・新玉ねぎのみじん切り
・新玉ねぎのすりおろし(水気を少し切る)
・生姜のすりおろし
・醤油少々
・レモンの搾り汁(ほかの柑橘でも)
・お好みで、砂糖やハチミツ
今回、和子さんと悦子さんの手料理をいただいたことで、
改めて出汁というもののすばらしさを知りました。
ついつい面倒だと思いがちなのですが、出汁さえしっかりとれば、
シンプルな材料と味つけで料理が数段おいしくなる。
そして何より、こんなにホッとする味ってほかにあるのだろうかと。
「体にやさしくて心がホッとする。
日本が誇るすばらしい文化だと思うんです」と悦子さん。
そうした文化を今一度見直して欲しい、そうおふたりは話します。
その理由は? とあえて質問してみたら、
「だって、こんなにおいしいんだもん。
それを知らないなんてもったいないよね」と。
心の底から、納得です。
日本最古の歴史書『古事記』には、
鰹節の原型とされる「堅魚(カタウオ)」について
書かれているそうです。
室町時代には「焙乾」という技術が加わり、
いまの鰹節に近いものがつくられるようになったといいます。
もうずっと昔から、
鰹節は日本人の遺伝子に組み込まれていたのですね。
だからか、とても心が落ち着くのです。