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海と山の
豊かな恵みに彩られる秋の食卓。
地域の循環、豊かな暮らし|Page 2

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.146

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土鍋で炊く新米のおいしさ

りの秋。
わが家の田んぼでも稲が黄金色に色づき、
6年目となる米づくりも収穫まで無事に終えることができました。
今年のお米はというと、収量は少なかったものの味は極上。
甘みが強く感じられ、適度に粘り気もあり。
「なんか、うちのお米すごくおいしくない!?」と
家族みんなで興奮するほどでした。
稲架かけの途中で雨に見舞われたため、
例年よりも長く天日に干したせいなのか。
それとも、猛暑による日照時間が多かったせいなのか。
理由はよくわからないのですが、
とにかくとてもおいしくて。
ほぼ夫に任せきりの米づくり、
こんなにおいしいお米をつくってくれた夫に感謝です。

田んぼの土手に座ってお昼ご飯を食べる稲刈り参加者たち

毎年恒例、友人たちの手を借りながらの稲刈り。同じ釜の飯を食い、青空の下でわいわいと過ごす時間は、とても楽しいものです。

さて、わが家の新米も含め、
この時期になると下田では土地の恵みを色濃く感じます。
海と山に囲まれ、その恩恵を存分に受けられる環境。
あちらこちらで柿がたわわに実り、庭ではゆずや金柑が色づき始め、
友人知人たちからもいろいろなお裾分けをいただきます。
そのおかげで、
わが家の食卓はこの時期とても豊かに彩られるのです。
そんな津留崎家の最近の食卓をご紹介させていただきます。

庭の木に実ったたくさんのゆず

庭のゆずも鈴なりに。料理にはもちろん、入浴時に湯船に浮かべて楽しんだりもしています。柑橘の木が1本あるだけで、こんなに生活が豊かになるんだな〜と感じます。

編みかごに入ったバナナとキウイ

友人からいただいたバナナとキウイ。バナナは驚きの味わい。ただ甘いだけではなく、上品な酸味を秘めながらシルキーな舌触りともっちり感。これ、至極の味わいでした。

皿に盛られたアジとムツのお刺身とヤガラの炙り

漁師の友人にいただいた、アジとムツのお刺身と、ヤガラの炙り。こんなに新鮮でおいしいお魚、なかなか食べられるもんじゃない。環境に恵まれ、そして何より友人に恵まれたこと。本当に感謝しています。

まずは、わが家の新米をご紹介。
今年は育苗にも挑戦し、
見事な稲が育ってくれたことはとっても大きな進歩でした。
私たちが育てているのは「あいちのかおり」という品種。
魚沼産コシヒカリのような甘くてむっちりしたお米と比較すると、
さっぱりしていながら甘みはある。
日常的に食べるにはちょうどよい品種で、私たち好みです。

稲刈りを待つ稲穂

わが家ではもうかれこれ10年以上前から、
ご飯は土鍋で炊いています。
「土鍋って面倒では?」と友人たちに聞かれますが、
慣れてしまえば簡単だし早く炊けるのでとても便利。
浸水30分以上、強火で6分、沸騰したら弱火で6分、
10分蒸らしたらでき上がり。
友人たちに土鍋ご飯を振る舞うととてもおいしいと喜び、
何人かは土鍋を購入していました。

今年の新米を初めて食べた夜、娘がにっこり「おいしい〜」と。
いつもは1膳しか食べない娘が、
この日は3膳もおかわりしたのですから、
がんばった夫もそれはうれしそうでした。

土鍋で炊き上がったごはん

ペットボトルに詰めた山水

自宅から15分ほどの場所に、山水を汲める場所があります。そこで汲んできたお水でご飯を炊きます。山の水を汲むことも、その水を使うことも、心のどこかがちょこっと清々しいのです。