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そこでもうひとつ、稲刈りの前に段取りしなければいけない
大きな「壁」が、竹の用意です。
稲刈りで竹?
一般的に流通している米は、
稲刈りを終えると機械で乾燥させるのですが、
わが家では収穫した稲を竹で組んだ稲架(はさ)に
引っかけて2週間ほど天日にさらして乾燥させています。
稲架かけとか天日干しって聞いたことあるし、
あの田んぼに稲が干してある風景、
見たコトあるという方は多いかと思いますが、
天日干しは本当に手間がかかるし、
風で倒れたり獣や鳥に食べられたりというリスクがあるのです。
では、なぜ天日干しにこだわるのか? というと、
せっかく自分たちの食べる米を自分たちでつくるのなら
できる限り手作業にこだわりたいですし、
天日干しのほうが旨みが増す(気持ちの問題でしょう?
と思われるかもしれませんが、実証した論文もあるのです)
といったこともあり、天日干しで米づくりをしてきました。
そして、その天日干しには竹が必要なのです。
なかには木材や鉄パイプでやっている方もいますが、
手に入りやすさと加工のしやすさから竹でやっている方が多く、
自分もそうしています。
昨年も竹で稲架を組んで天日干しをしました。
田んぼの面積はそんなに変わらないので
本来であれば追加で竹を用意する必要はないのですが、
田んぼを引っ越したということもあり、
傷んでいる竹の多くを以前の田んぼで燃やしてしまったのです。
状態の良い竹を少しだけは運んではいたのですが、
とても足りなそうです。
米づくり1年目のときは大量に竹が必要だったので、
何日間か竹林に通って竹を伐採して、田んぼに運びました。
その作業、かなりハードだった記憶があります……。
また、アレをやらなきゃいけないのか……
と頭の片隅にありながらも、
日々の忙しさもあってなかなか実行できずにいました。
そうこうしているうちに稲刈りの日程がせまってきます。
ああああ、竹伐りしなきゃ……でも、時間がない……と、
焦っていたそのとき、田んぼのご近所さんから、
「ウチに前に使ってた竹がたくさん残ってるからあげるよ。使いな〜」
というなんともうれしすぎる申し出があったのです。
厚かましくもどんな竹か見に行かせていただくと、
とても保管状態もよくて、状態のよい竹が沢山ありました。
ええええ? これ全部いいんですか? と、確認すると、
もう使わないからどうぞどうぞ、と。
おまけに収穫した米の保存缶もいただくことに
(ありがたすぎます、本当に)。
おかげさまで、頭も片隅のもやもやもすっかり取れて、
無事に稲刈りの日を迎えることができました。