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お米の自給自足で、喜び、感謝し、
悩み、苦労した58日間の記録。
SNSに投稿した本音とは?|Page 5

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.133

Page 5

鹿との戦いの日々

2022年7月16日 稲梓の田んぼ記録 49日目
「田んぼは海の恋人」

“中干しを始めて2週間、稲に迫力が出てきた。
大賀茂の田んぼで米づくりを教えてもらっていた先生、
大ちゃん(中村大軌さん)は中干しは稲がオトナになるための儀式、
と言ってたが、ホントにそんな感じがする。

隣の田んぼの方には、
しっかりしてきたなあ〜、色もいいし、いい稲だ!
と、お褒めをいただいてしまったよ(うれしい……)。
雨が落ち着いたらまた水を入れよう。

オトナになった稲、ぐんぐんおいしい水を吸いこんで花を咲かせて、
種籾をたくさんつけてくださいな。
はやく雨、落ち着きますように。

昨日は下田市主催の、海について学び行動していく
ワーキンググループに声をかけていただき参加した。
海のスペシャリストが揃うなか、
何も海に対しての知識も経験もない自分……。

誘っていただいたのはとても光栄だったのだけど、
この場に自分が参加して何ができるのだろうか?
どんな意味があるのだろうか? 結構、悩ましかった。
でもメンバーを見る限り、海のプロフェッショナルはたくさんいても、
下田の山奥で耕作放棄地を開拓して養蜂場をつくったり、
休耕田で米づくりをしたり、
そんなコトをやってる人はいなそうだった。

『森は海の恋人』
そんな本やNPOが有名になり、
今ではあたり前の考え方になっているけど、
山と海。
田んぼと海。
は、とても強くつながっている。

その現場、第一線で見て動いて感じたことを、
その場で活かせばいいのだ、と、
自分なりのスタンスで参加させてもらった。

海のプロフェッショナルに囲まれて、
とりあえず自分なりの海との関わり方について話をしてみた。
とても有意義な集まりになりそうな感じ。
お声かけていただき感謝です。”

2022年7月21日 稲梓の田んぼ記録 54日目
「鹿に入られ、そして、食べられる……」

鹿に食べられた稲

“今朝、田んぼに行くと、何やら人間のものでない足跡を発見……。
これはもしや……鹿???
と、恐る恐るその足跡を辿ると、
稲がごっそり食べられてるではないですか。
おそらく、こっちからは入らないだろうと
電気柵をしなかった崖から入ったようだ。
いやいや、すごい運動能力。
ナメてました。
そして、すごい食欲。
ナメてました。
と、感心してる場合でない。

ホントはがっつり対策をしなきゃいけないんだろうけど、
もろもろ事情があり、今日はあまり時間がない。
今日できる範囲の対応、応急処置をして週末に託す。
あとは、願うくらいしかできない。

この春、田んぼの引っ越しを経て稲梓の田んぼで
5年目の米づくりをしているのだけど、
いろんなコトがうまくいきすぎていた、気がする。
そんなに人生うまくはいきませんね。
教訓教訓。”

昨年まで米づくりをしていた地域は
鹿は出ないが猪が出るということで、
低い電気柵を田んぼの周りに設置していた
(それでも何度か入られたけど……)。

ここは鹿が多いと知っていたので、高い電気柵をまわして、
それなりに対策をしたつもりだったのです。
電気柵は安くないですが、ありがたいことに自治体と農協から
補助金が出るので、利用して設置しました。

2022年7月23日 稲梓の田んぼ記録 56日目
「鹿への挑戦状」

設置した電気柵

“鹿よ、我らヒトにはこの崖を駆け登る運動能力はない。
そう、ひとりひとりを見たら、何もできない弱い生き物だ。
でも、先人たちの知恵を受け継いで受け継いで、
太陽光パネルで電気をつくったり、その電気を通す電線をつくったり、
その電線でキミらが入ってこれないように柵をつくることが
できるようになったのだ。

駆け登って、電気ビリビリな痛い目にあいたくなかったら、
もうオイラの田んぼに近づくでねえぞ!
ちなみにオイラ、さっきビリビリ体験したけど
なかなかの痛さだったぞ!!
(その衝撃でだいぶ脳細胞お亡くなりになった気がする)
以上!
もう、入らないでくださいっ !!”