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お米の自給自足で、喜び、感謝し、
悩み、苦労した58日間の記録。
SNSに投稿した本音とは?|Page 3

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.133

Page 3

田んぼと水、そして水路の関係性とは

2022年6月12日 稲梓の田んぼ記録 15日目
「キレイな水で米をつくれることに感謝」

20〜30cmほどに育ってきた苗

“早いもので田植えから半月。
あんなにヒョロヒョロだった苗が、だいぶたくましくなってきた。
今日は田んぼのある地域の人たちと、
水路まわりの草刈り共同作業の日。
川から田んぼへの水をひくトコまでの
500メートルくらいを草刈りする。

田んぼのまわりの水路

なかなか大変な作業だけど、
こんなキレイな川からひいた水で米をつくれるというのは、
本当にありがたいことと感謝しながら作業。
「水がいいから、うまい米できるぞ〜」
と、隣の田んぼの人。
どんな米が出来るか?
楽しみ。
田んぼの端っこのほうに、
補植用に置いてた余りの稲もお役御免の時期。
とはいっても、捨てるのも忍びない。
ので、自宅に持って帰り、バケツ稲ならぬ植木鉢稲にしてみた。
花の世話が好きな母に任せてみよう。
母は最近、カラダが思うように動かなくなってきているようで、
家にこもりがち。
日々、外に出る楽しみになってくれたらいいのだが。
植木鉢稲、うまく育つかな?
こちらも楽しみ。”

田んぼによってどこからどう水をひいているか?
さまざまなようです。
特に、ナリワイとしての稲作が盛んな平野と、
自給用の稲作を行うような山間地域でかなり違うのかと。
自分が米づくりを行うのは典型的な自給用の稲作を行う山間地域です。
山から近いので、純粋な山の水で米づくりをさせていただいています。
贅沢なことなのでしょうが、
こうした草刈りなどの負担もそれなりにあるのが現実です。

2022年6月22日 稲梓の田んぼ記録 25日目
「大雨でも水路に行かなくてはならない人がいる」

“朝、隣の田んぼの人から電話がはいる。
「昨晩の大雨で田んぼへの水路が氾濫して、
水浸しになってる家とか道路があって……。
いつもならオレが行くんだけど、今日どうしても行けない。
水量の調整のやり方教えたからわかるよね? 行けるかな?」と。

そんなん断れませんっ!!
ということで、行ってきました。
よく、大雨のときに田んぼの水路を見に行って流される人を
ニュースで聞く。
流されたらまさにそれじゃんか……なんて感じてしまうほどの
すごい水量。ビビりながら、水路へ流れる水量を減らすことができた。

近所のおばさまたちも集まってきて、えらく感謝されてしまった。
お礼にとれたてキュウリもらったり。
お役に立ててうれしいす。

つい最近まで田んぼの水路なんてさわったことすらなかったのに、
なんだか不思議な感じ。
でも、
「すごく助かったけど、絶対に危険なことはしなくていいからね!」
とも言ってくれた。
そりゃそうです。
くれぐれも気をつけます。
くれぐれも気をつけましょ。
でも、大雨のときに水路にいかなければいけない人がいる、
ということもよくわかった。

25日目の稲は、分けつがどんどん進んで随分とたくましくなってきた。
すごい生命力。
ありがたや。
そして、
随分と雑草の生えない田んぼだなあと思ってたけど、
さすがに生えてきた。
これはちと時間をつくって草取りせねば。
田んぼに足を突っ込みながら、黙々とする草取り。
結構気持ちいいんすよ。
どなたか体験したいという人がいれば、いつでも、是非に……。”

苗の根元から新しい茎が生える

植えた苗が育ってくると、その苗の根元から新しい茎が生える。
これを分けつといい、
一株で茎が20本ぐらいになるまで分けつをさせます。
田植えのときは1株3〜5本くらいの苗で植えているので、
日に日に分けつが進んでいることが写真を見返すとよくわかります。