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「田んぼの引っ越し」に必要なことは?
5年目の米づくりは
あらたな地域で始める|Page 4

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.127

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「稲梓の田んぼ」の水と駐車場

昨秋に紹介してもらった田んぼを見に行った時点に話を戻します。
田んぼを見に行くと、とても日当たりがよく、
大きさも今までの田んぼとほぼ同じ。
景色も最高です!(まあ、景色は米の味には一切関係ないのですが、
作業していての気持ちよさって大事かなと)

新たに借りることになった田んぼ

小さい田んぼが2枚合わせて約1反(1反は300坪、990平方メートル)。これまでの田んぼとほぼ同じ面積です。機械でやるなら細かく分かれているのは手間が増えますが、手植え、手刈りであればあまり変わりません。

そして、やはり気になるのが、田んぼに流れ込む水のこと。
早速、水路の水源を調べてみることにしました。

田んぼに流れ込む川の上流

道路脇の水路をしばし辿っていくと、川に辿りつきます。
この川はかなり上流に位置していて、
その先には民家も施設もありません。
さらには、田んぼの上流には田んぼは1枚しかなくて、
しかも、その田んぼの排水が流れ込むこともなさそうです。

これはまさに「ピュアな水が流れ込む田んぼではないか!」
とうれしくなりました。

また、気になっていたことのもうひとつに、
手伝いに来てくれる友人たちが車を停めるスペースがあるか? 
ということもありました。
これまでの大賀茂の田んぼには、田植えや稲刈りなど
多いときで30人ほど参加してくれていたので
7、8台の車が来ていたのです。
(みなさま、本当にありがとうございます!)

これまでの田んぼ周辺は農道で、それくらい車が停まっても
まったく問題がなかったのですが、
今度の田んぼは普通の道路に接していて、しかも決して広くはない。
どこかに停めれるか……?
友人に相談すると、ウチに停めていいよ、
とのありがたい言葉が返ってきました。

千代田屋旅館の外観

友人は千代田屋旅館という温泉宿を家族で経営しています。開業してから150年以上経つという歴史ある旅館で、料理と泉質が最高! 看板ネコやら看板ヤギやらが出迎えてくれるとても居心地のよい宿です。わが家も昨年末、家族でお世話になりました。母親がえらく気に入って、また行きたいと事あるごとに言っています。

その田んぼは千代田屋旅館のすぐ裏にあり、
旅館の駐車場に停めていいというのです。
それは、ありがたすぎます……。
しかも、田んぼと千代田屋旅館の間には、
水浴びができるほどにきれいな川が流れています。
田植えや稲刈り、日々の作業で汗びしょになったら、川で水浴びをして、
千代田屋旅館の温泉に入るなんて最高ではないか?
考えただけでワクワクしてしまいます。

また、旅館の友人も米づくりや野菜づくりをしていて、
機械もひと通り揃っているのです。
あるものは使っていいよ、と本当にありがたい話をしてくれています。
(感謝してもしきれません)

こんな条件もとても良い「稲梓の田んぼ」を借りようかと
考え始めたものの、いざとなると、大賀茂の田んぼでは、
まわりの人たちにもすごく面倒を見てもらっていたので、
ただ返してしまうのが心苦しいと思うようになりました。
(毎年のように、あっちもやらねえか? こっちもやらねえか?
と言われていたし……)