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捨てず、買わずにDIY!
引っ越しの体験から生まれた
わが家のエコな工夫|Page 5

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.123

Page 5

買わずに乗り切る工夫とは?

ほかにも、ちょっとした工夫がうまくいって
うれしかったことがあります。

娘は少し前から寝袋で寝ているのですが
(布団より洗濯が簡単にできるので清潔に保てる。
寝返りしてもはみ出さないので子どもにはとても便利です)、
今年はあまりにも寒いので、上からもう1枚毛布をかけています。
その毛布が寝ている間にずれ落ちてしまうのです。

もっと分厚い寝袋に買い替えようか、と夫と話したのですが、
その瞬間、モノを増やしたくないという恐怖心が湧き上がりました……。
なにかいい方法はないかと考えたら、
とても簡単なことじゃないかと気づく。

毛布を半分に折って、端っこに家にあったリボンを縫いつけて結ぶ。
その間に寝袋を挟んだら、いくら寝返りしても布団はずれないはずです。
翌朝、娘の様子を見に行ってみると
よしよし、布団がずれてない、うれしい。

端っこにリボンが縫い付けられた毛布

さらに最近気に入っているのが、竹を利用すること。
カーテンをつけたいとき、突っ張り棒を使うことが多かったのですが、
あれも不要になったらゴミとして出さなくてはならず、
もったいないし手間がかかります。

そこで、近所で拾ってきた竹を使うようになりました。
時間が経つと劣化して割れやすくなりますが、
いくらでもまた拾いに行けます。
そして、不要になったら庭に捨てるか燃やせばいい。
さらに、築85年のわが家の雰囲気にとてもよくなじむのです。

竹を拾う津留崎さんの娘さん

収納スペースを目隠ししているカーテン

収納ができるまでの間、この奥が布団置き場になっているので目隠しをしています。友人にもらったカーテンを家にあったカーテンクリップにつけ、拾ってきた竹に通したもの。

カーテンクリップを通した竹

竹にS字フックでかけられたキッチン用品

キッチンもまだ収納が完成しておらず、ひとまず使いやすくするために竹とS字フックをつけてみました。布巾のハンガーとしても使い心地がいいです。

今後またDIYでつくりたいと思っているのがソファーです。

いつか家族でのんびりテレビを見られるような、
ゆったりとしたソファーが欲しいと思っていました。
いろんなショップのソファーを見てみたのですが、
お値段も高額だし、かなり大きな買い物。
ライフスタイルの変化によって不要になるときもくるだろうし、
出口を考えるとなかなか覚悟ができないのです。

そんなときふと、そうか、つくればいいじゃないかと。
それなら不要になったときは解体して
バラして、別のモノに再利用できる。

〈東屋〉の銅のやかん

やかんが必要になり、およそ1か月ほど悩みに悩んだ末、わが家に迎えたのは〈東屋〉の銅のやかん。お値段はなかなか張るのですが、毎朝お湯を沸かすのが心地よい。これはそうそう捨てません、娘にも受け継げるといいな。

河津桜

ちょっと脱線しますが、先日『魔女の宅急便』の著者、
角野栄子さんがご自宅で過ごす様子をテレビで見ました。
家の中はどうやらモノが多そうなのですが、
おそらく角野さんが愛しているものばかりで。
角野さんの目や手がいつも行き届いているであろうその様子が、
とても美しく明るいエネルギーに満ちていてすてきに感じたのです。

ミニマリストのようにストイックな生き方は、私には向いていません。
私の最初の着地点は、いままで溜め込んでしまった不要なモノを
すべて手放すこと。
自分が好きで手をかけられるモノだけを残すこと。

そして、モノを買うときには出口を想像すること。
まずは自分が好きで愛着を持てるモノをとことん選ぶこと。
それは当たり前ですが、ゴミを減らすことにつながる。
そしてもし不要になったときには、できれば燃やすなり土に還すなり、
自分で簡単に処分できるほうがいい。

それは私にとって自分がラクをしたいからという理由ですが、
自ずと地球への負担を減らすことにもつながります。
そうか、こうして自分の実体験から
自然とエコなことができるといいな、なんて思ったのでした。

ベッド横のサイドテーブルに飾られた花

自作したベッドの心地よさがうれしくて、自ずとその周りも整理するようになりました。前はぐちゃぐちゃだったのに。