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家が変わると、暮らしが変わる。
リノベーションした古民家、
実際に暮らし始めて感じること|Page 5

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.120

Page 5

増えた可処分時間をどう使うか?

レコードジャケットとプレーヤー

この家に暮らし始めてからアナログレコードをよく聞いています。音源としてはネットでも聞けるし、ネットで聞くほうが圧倒的に便利なのですが……。80年前に建てられた家で、60年前の音楽のレコードを40年前のスピーカーで聞いていると、時代を超えるような不思議な感覚に包まれます。

でも、ただ手間をかけるのではなく、環境次第では
その手間を楽しめるのだ、と実感しております。
「そんな悠長なこと言ってられないよ」という方もいるかもしれません。
コロナ禍になり、通勤せずに自宅で仕事をする人が増えたり、
また、イベントや飲みに行くことができない状況が続いていることから、自由に使える時間、つまり「可処分時間」が増えたと言われています。

わが家の場合は、5年前に移住し、
それまでの東京で忙しく働くというライフスタイルからシフトした時点で
劇的に可処分時間が増えました(収入は激減しましたが……)。

増えた可処分時間で何をするか? 
スキルアップのために何か勉強する人もいるでしょう。
動画配信やゲームを楽しむ人もいるでしょう。
新たな副業を始める人もいるでしょう。

わが家は、移住してから米づくりを始めたり、
家族との時間を増やしたり。
増えた可処分時間をそう過ごしてきました。

そして、昨年は手に入れたこの古民家を
自らリノベーションすることにも多くの時間を費やしました。
正直、体力的には相当しんどかったし、持病の腰痛もきつかったし、
危険な作業もたくさんあった。
でも、やり終えたいま(正確に言うとまだ終わってはいませんが……)、
本当に挑戦してよかったと感じています。

環境によって暮らしが変わる。
暮らしが変わると気持ちが変わる。
いま、そんなことをあらためて実感しています。

リノベーションした古民家の外観

窓が多く、さらに昔ながらの薄いガラスなので、夜は家の中が冷えます。なので毎日、夕方になると雨戸を閉めるようになりました。朝、日が照り始めたら雨戸を開けるために家の外に出て、山と海の匂いのする空気を思いっきり吸い込む。ここでの暮らしは手間はかかる、けど、楽しい。