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家が変わると、暮らしが変わる。
リノベーションした古民家、
実際に暮らし始めて感じること|Page 4

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.120

Page 4

薪ストーブにしてよかった?

以前、設置工事が終了した時点で、
薪ストーブについて書きました
その記事でも触れましたが、本体はともかく
煙突部材でかなりの出費となることがわかり、
薪ストーブ自体を導入するかかなり悩みました。

でも、いまは導入して本当によかったと感じています。
もちろんデメリットもありますが、
それを打ち消すメリットがあると思えるからです。

メリットは「暖かさ」と思われるかもしれませんが、
実は前の家で大型の灯油ストーブを使っていたので、
正直、そこはあまりメリットに感じていません。

では、何がメリットか? というと
「楽しさ」が一番のメリットだと感じています。
火をつけるのも楽しいし、火を調整するのもまた楽しい。

楽しい? エアコンやファンヒーターであれば
ボタンを押して温度を設定すれば終わりです。
部屋を暖めるのに「楽しさ」が必要なのか? とも思えます。
でも薪ストーブは料理に使うのもまた楽しいですし、
何より火を囲むこと自体に魅力があるのです。

薪をくべる娘さん

火をつけるのにも、火力を調整するにしてもコツがいります。そして、火をつけてもなかなか暖まりません。何をするにも簡単にできるようになっていく時代ですが、こんな難しさや不便さもまた楽しいのです。

ストーブの前を陣取る猫

最近はキャンプでの焚き火がブームだとか。火を見るとなぜこんなに落ち着くのでしょうか? そして、矛盾しているようだけど、なぜだかワクワクもするのです。火とともに進化してきた「ヒト」という生き物が持っている記憶という説もよく聞きます(ヒトだけでなく猫も薪ストーブ大好き。暖かい場所を取り合ってます……)。

薪ストーブの前で読書

火を囲んで感じる一体感。同じく「記憶」がそうさせているのかもしれません。

もちろん、燃料代がかからない、という実質的なメリットもあります。
環境に与える負荷が少ないというのもすごいメリットなのでしょう。

でも、薪となる木を確保して、それを薪とするために
伐ったり割ったり、そして火起こし、火の調整、
薪ストーブまわりの掃除などにかかる時間と手間はかなりのものです。
はっきり言って想定以上でした……
(薪ストーブ導入をお考えの方、覚悟してください!)。

車に積んだ薪用の木材

知人が伐採した庭木をもらったり、廃材をもらったり。でも、こうした伐採した庭木も廃材も、ゴミで出せばお金も手間もかかるもの。それが燃料になるというのもなんだか楽しくもあります。

いくら燃料代がかからない、環境負荷が少ないとはいえ、
その楽しさがなければ、薪ストーブにしてよかった! 
と思えなかったかもしれません。

薪ストーブで料理中

薪ストーブ料理にも挑戦してます! とりあえずは天板で煮込み料理を。

土鍋をみんなで囲む

鍋もいいですね~。火を囲み、鍋をつつく。最高です。

天板でパスタを茹でる

この日はパスタ! 太陽熱温水器でお風呂の給湯もまかなっているので、ガス代がかなりお安くなりそうです。

完成したパスタ

薪ストーブの火でつくった料理を、薪ストーブにあたりながら……いただきます!

炉の中で焼かれるピザ

炉の中で焼くピザにも挑戦!

焼き上がりをチェック中

苦戦中の様子……。焼き加減が難しい! なかなかうまく焼けなかったけど苦労と工夫の甲斐あっておいしかった~。次はもっとうまく焼きたい!

このように、キッチンの食器洗いにしても部屋の暖房にしても、
ボタンひとつでできてしまう便利な時代であるのに、
より手間のかかるほうへ、という暮らし方になってきました。