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米づくりの思わぬ副産物!
料理に、美容に、洗剤に。
米ぬかの活用法|Page 5

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.117

Page 5

米ぬかは美容にも使える?
洗顔、美容パック、石けんまで

食器だけでなく、顔も米ぬかで洗っています。
たとえばメイク落としをするのも米ぬかです。
先に手と顔全体を濡らしておき、米ぬかを手にとって
顔をゴシゴシ(かなり雑なやり方ですが)。
米ぬかの粒々感がメイクと毛穴の汚れも落としてくれて、
洗い上がりもしっとり。

さらに、乾燥する時期には米ぬかとヨーグルト、
蜂蜜を混ぜて顔パックをします。
分量もはからずに適当、垂れてこない程度に調整。
顔に塗ってからラップをしてしばらく放置し、
水で洗い流すと肌がふっくらします。
口に入ってもなんなら食べちゃえばいい、安心美容パックです。

米ぬかを使った美容パック

米ぬかは保湿力が高く、市販の化粧水に利用されているのも
よく目にします。けれど、市販の化粧水や保湿クリームを使うと
かゆくなってしまうことがあり、自家製のぬかなら
経済的だしかゆくなることもありません。

そして、これからの季節のお楽しみが米ぬかゆず風呂です。
昨年、新居を購入したのですが、庭にゆずの木が生えていて、
たくさんの実をつけてくれます。
そのゆずと米ぬかを熱いお風呂に入れると、これが最高なのです。

米ぬかは晒しに入れてひもで縛り、
それを湯船でモミモミするとお湯が白濁していきます。
そこにゆずの香りが加わると、ここは別府温泉か~! 
というくらいの至福感です。

庭の木に実ったゆず

晒しに入れたぬかとゆず

この時期、わが家の米ぬかを楽しみにしてくれている友人もいます。
仕事でもお世話になっているデザイナーの佐久間梓美さんは、
本職のかたわら〈アサクマデザインの手作り石けん〉という屋号で
自家製石けんを販売しています。

普段はハーブやみかんなどの果物を材料として使っているのですが、
新米が出回るこの時期にだけ、わが家の米ぬかを使った石けんを
つくってくれるのです。私たちのお米は無農薬栽培なので、
そのぬかなら安心して石けんに使えるとのこと。

米ぬかせっけんは肌がつっぱることもなく、洗い上がりがしっとり。
購入したお客さんからもご好評いただいているそうですし、
佐久間さん本人も米ぬか石けんを使うのを
楽しみにしているのだそうです。受注生産が可能ということで、
ご興味のある方はFacebookをのぞいてみてください。

石けんの生地に入った米ぬか

石けんの生地にわが家の米ぬかを投入。(写真提供:アサクマデザイン)

完成した米ぬか石けん

型で固めたのち、1か月ほど熟成させたら完成。(写真提供:アサクマデザイン)

自分で米づくりをするまでは、こうした副産物が出ることや、
その活用方法も想像すらしていませんでした。

田んぼに植えた小さな小さな苗が立派な稲に育ち、
熟した実をつけておいしい米となり。
精米して得たぬかが、友人の石けんになったり
3時のおやつになったり入浴剤になったり。
徐々に広がっていくようなそうした流れが不思議な感覚でもあり、
心の奥にほんわかとしたうれしさもわいてきます。

また来年、田んぼをやろう、米をつくろう。

田植え後の田んぼ

稲架掛けされた稲穂