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ところてんってどうやってつくる?
原料のつくられ方から
家庭でもできる簡単レシピまで|Page 4

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.111

Page 4

材料はふたつだけ! ところてんのつくり方

私は素人すぎて分量すら検討がつかず、まずはネットで調べてみました。
すると、想像していたよりも簡単で、何しろおいしい!
つるんとした舌触りと、喉を通るときのひんやりとした清涼感。
暑い日のほてった体をすっと冷やしてくれます。

わが家でやってみたつくり方をご紹介します。

晒し天草を鍋で浸水

50グラムの晒し天草を3リットルの水にひと晩浸水しておきます(地元の方はあまり浸水しないようです)。

強火にかける

浸水しておいた水のまま強火にかけ、沸騰したら中火強で20分、その後少し火を弱くして20分。

ザルでこす

ザルでこします(この天草を使って二番液をとるので捨てずに)。

晒やキッチンペーパーでこす

細かいゴミなどを除くために、さらに晒やキッチンペーパーでこします。

一番液

保存容器に移して冷まし、粗熱がとれたら冷蔵庫へ。

一番液を抽出したあと、煮出した天草を鍋に戻して、
2リットルの水と新しい天草をひとつかみ入れて
20分くらい煮ると、二番液がとれます。
一番液よりもやわらかくてゼリーのような食感に。
かたいのもおいしいし、やわらかいのもおいしい。

ある海女さんによると、一番と二番を混ぜて均一にして固めるのだそう。
本当にみなさん、それぞれのやり方があるようです。

さいの目に切ったところてんに黒蜜ときな粉を

黒蜜は波照間島の黒糖に水を加えて煮詰めたもの。これがまた濃厚でおいしい。私は突き出したものより、この角切りのほうが食感が好みです。

ところてんの材料は天草と水、それだけ。
つまりその味わいは、ふたつの材料にかかっています。
私が使用しているのは須崎の良質な天草
(漁師さん海女さん、ありがとう!)、
そして夫が日々汲みに行ってくれる山の湧き水です。
そりゃおいしいはずだ。

下田の湧き水

車に積んだポリタンク

下田には湧き水を汲める場所がいくつかあるのですが、夫の職場近くにもおいしい水汲み場があります。毎日せっせと汲んで来てくれる夫に感謝です。

一度煮てみたらあまりにもおいしくできたので、
その後もあれこれと試しています。

小さい頃から大好物の水羊羹。
よく見かけるレシピだと粉寒天を使用しているのですが、
せっかくなので天草でつくってみました。
海藻の匂いとあんこの香りが混在するのでは? 
という心配もありましたが、海藻の匂いはまったくせず、
これ最高においしい!

天草でつくった水羊羹

こしあん250グラムと天草を煮出した液300cc、お湯30ccと塩ひとつまみを鍋で少し煮る。分離しないように、ときどきかき混ぜながら冷ます。粗熱がとれたら冷蔵庫で冷やし固める。

地元の方に好みの味つけをうかがうと、
酢醤油が多く、そのほか黒蜜やきなこ。
そして「須崎だけかもしれないけど、
太い棒状に切ったのを砂糖にまぶして食べる」と
漁師さんと海女さんが教えてくれました。
さっそくやってみると、うーん、きなこと黒蜜のほうが私は好みです。