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虫刺されや化粧水にも!
ドクダミや枇杷の葉でチンキづくり。
庭の植物でおいしいお茶も|Page 5

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.107

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伐採した木で洋服を染めてみる

庭には柿の木もあるのですが、これが車の屋根に引っかかってしまうほど
伸びてきたので一部伐採しました。
ただ捨てるのはもったいないのでお茶にしてみようと思ったのですが、
つくり方を調べるてみると蒸し器で蒸さないといけないということ。
うーん、面倒だな……と思い、ほかの活用法を模索。

そういえば、ちょうど汚れた白いシャツを染めたい
と思っていたのを思い出し、染め方を調べてみる。
すると、色止めもスーパーで売っているミョウバンでできるとのことで、
やってみることに。

伐採した柿の木の枝

鍋に入れた柿の葉

染め方はネットで検索するといろいろと出てくるので、
そちらを参考にしていただければと思います。
ちなみに、私は大鍋3分の2くらいの葉っぱを
2リットル程度の水で20分ほど煮出しました。
媒染の材料でかなり色の出方が違うようなので、
次回また別の方法で試してみたい、と思うような楽しい経験でした。

染め上がったシャツ

仕上がりは薄いたまご色という感じでした。草木ならではなのか、すごくやさしい雰囲気になり、汚れも目立たなくなり大満足、うれしい。

この秋から暮らす予定の、リノベーション中の古民家の庭には、
ゆずや金柑、ニューサマーオレンジの木もあります。
昨年からすでに収穫していて、寒いときには毎日ゆず湯に入り、
金柑シロップを仕込み、瑞々しいニューサマーオレンジも味わいました。

私が移住したいと思った理由のひとつに、
自然の中で暮らす知恵への憧れがありました。

たとえば取材でお会いした徳島県の山奥で暮らす女性は、
天ぷらを食べたくなったら裏山に山菜を摘みにいき、
胃が痛くなったら山で採ったセンブリをお茶にして飲んでいました。
当時、東京で暮らしていた私には、そうした自然に寄り添った暮らしが
とても新鮮で、魅力的に映ったのです。

下田の自然の中で暮らして4年がたち、
少しだけあの女性に近づけたような。
そんな自分の変化がうれしい今日この頃です。
さあ、明日も草刈りだ。

晒で包んだ米糠とゆず

ゆずと精米したあとの米糠を晒に包み、お風呂の浴槽に。糠でお湯が白濁し、柑橘の香りとあいまってまるで温泉。ひどく気に入ってしまい、冬は毎日これを楽しんでいました。