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移住したら賃貸? 購入? 
ついに見つけたわが家は
「暮らしながらつくりあげる家」|Page 3

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.103

Page 3

僕らが探していた「家の条件」

まず、いま暮らしている賃貸物件について。
下田移住を考えて不動産業者の情報を探し尽くすも
なかなかよい物件と出会えず、
途方にくれていたときに入った不動産屋で
「不動産業者の情報には載らない物件」を紹介していただいたのが、
いま暮らしている家です。

この家は移住先探しの旅のときに考えていた
「家の条件」の多くを満たしていました。
そんな物件との出会いがあって、下田移住が決まったのです
詳しくはこちら)。
移住の決め手は「物件との出会い」とよく聞きますが、
まさに! という体験でした。

では、移住先探しの際には具体的にどんな条件の家を探していたのか? 
当時重視していた条件を抜粋して紹介します。

1 自給的生活のベースとなるような畑のスペースがある家。
自分たちの食べる野菜は自分たちでつくりたい、そう思っていたのです。

2 井戸水がひける、もしくは、湧き水が汲めるような立地。
日々飲む水が水道水やペットボトルのミネラルウォーターであることに
違和感を感じていました。

3 徒歩、自転車圏内に駅やバス停がある。
子どもが大きくなったとき、どこに行くにも
親が送り迎えをするというのは不自由な気がしていたのです。

4 なるべくお金をかけずに生活を始められる物件価格・賃料。

条件には挙げていなかったのですが、
古民家には妻も僕も憧れがありました。

山梨で借りていた古民家

東京で移住を考え始めた頃、縁あって山梨にある古民家をしばらくお借りしていたことがあります。週末に高速道路で通っては庭での野菜づくりやたけのこ掘りや果樹の収穫などを楽しみました。田舎暮らしの楽しさを感じた原点ともいえます。

さらには、いつかは
「エネルギーの自給・オフグリッド」にも挑戦したいと考えており、
そのベースとなるような家を理想としていました。

松川家で食卓を囲む

地方で暮らしてみたいと考えるキッカケとなるような、僕らが影響を受けた人たちの多くが薪ストーブを使っていました。薪は最も身近な、カーボンニュートラルで再生可能なエネルギー源といえます。写真はvol.075で紹介した、下田で農業を営む松川家の様子。松川家ではお風呂も薪で焚いていました。

そして、移住先探しの旅でたどり着いたのは、海沿いのまち伊豆下田。
下田で家を探し始めてからは、万が一の津波のことも考えて
「高台」という条件も加えました。

要するに、「高台で駅かバス停に近くて、水が豊かで、畑ができて、
エネルギーの自給を可能とするような古民家で
安く借りることができる家」を探していたということです。

いま、あらためて振り返ると、
なかなか贅沢すぎるくらいの条件だったとも思います。
でも、幸いなことに(すべてを満たしていたわけではありませんが)
条件に近い家が見つかったのです。

野菜を収穫する娘

敷地内には自分たちが食べる野菜をつくれるほどの畑スペースが。移住して間もない頃、庭に蕗が勝手に育ってるってなんと豊かなんだろうと感じたことを覚えています。