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地元の仕事のメリットはほかにも感じていて、
それは娘を同伴できることです。
娘が就学する以前は出張に連れていくことも多かったのですが、
小学校に入ってからはなかなかそうもいかず。
さらにわが家の場合、移住した地区に
学童保育がなかったこともあるのと(いまは整備されました)、
子どもと過ごす時間を優先したいということもあり、
小学校の長期休暇もどこかに預けることもなく
なんとなく夫婦でやりくりしています。
と言いながらも仕事が入っているとやはりバタバタしてしまいます。
先月あまりに忙しく、夫に預けてかけずりまわっていたら
「ママが足りない……」と玄関先で娘につぶやかれてしまい。
ならば、ちょうど春休みだったので、娘に同行してもらおうじゃないか。
「一緒に来てアシスタントしてくれる?」と聞くと
うれしそうにうなずく娘。
それからは可能な撮影現場には娘を同伴させるスタイルに
(もちろん、そういう雰囲気じゃない現場には遠慮していますが)。
ちょうど春休みの期間に東京の出版社からの依頼で
西伊豆でのロケがあり、夫もその間仕事がつまっていて、
さてどうしようかと。
担当の編集者さんは長いおつき合いをさせていただいている方で、
娘にも会ったことのある間柄です。
娘を同伴させてもらえないかとダメ元で相談してみたところ、
ありがたいことに快諾していただきました。
今回のようなケースは稀ですが、こういうご理解が、
働く母には本当にありがたい。
ロケ中、娘も私と一緒にいることの安心感があるようで、
私も自分の働く姿を娘に見てもらえることが何だかとてもうれしくて。
東京でバリッと仕事をする時間も、自分にとってはとても大切です。
一方、暮らしと密接した地元の仕事を
娘と一緒に共有するのもいいものだな~と。
そんなことを感じた、9歳の娘との春休みでした。