menu
記事のカテゴリー

移住して4年、
東京と下田、2拠点での働き方。
仕事のバランスとそれぞれのスタイル|Page 3

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.102

Page 3

地元での仕事が増え始めて

私は勤めていた出版社を辞めて、
フリーランスのカメラマンとして独立しました。
下田に移住したあとも、月に1、2度のペースで
東京に通って仕事をしています。

移住した当初は下田での仕事はなく、
東京で得た収入が生活費のすべてでした。
そのうち、下田に住むデザイナーの友人が仕事をまわしてくれたりと、
地元での仕事が少しずつ増え始めました。

4年たったいまでは、いろんな撮影の依頼をいただいています。
昨年は新型コロナウイルスにより、
東京の仕事が完全にストップした時期もありました。
今後どこでどんなことが起きるかわからない世の中です。
いまでも東京の仕事が収入のメインではありますが、
地元でも少しずつ増えているというのはとてもありがたいことです。

『伊豆下田100景』の記事画面

移住後に初めて、まとまった仕事をさせていただいた『伊豆下田100景』の記事。写真と文章を担当しています。

下田東急ホテルの各種料理

下田東急ホテルさんのホームページの料理写真を撮影をさせていただきました。

いままでは東京のクライアントさんからの依頼がほとんどで、
たとえば地方で個人経営の方から直接依頼を受けるというのも
経験したことがありませんでした。
2拠点で仕事をしてみて感じるのは、その性質が少し違うこと。

私の場合、東京の仕事は出版社からの撮影依頼がほとんどです。
おもに雑誌の料理写真を撮影することが多いのですが、
料理家さんと編集者、ライターとスタイリストなど
複数人でチームを組んで撮影しています。

雑誌『クロワッサン』の表紙

よくお仕事をさせていただいている雑誌『クロワッサン』。

『クロワッサン』誌面

『クロワッサン』2021年2月25日号にて、料理家のワタナベマキさんとご一緒したページ。

一方、地元ではホテルや食品を扱う企業からの依頼もあるのですが、
最近増えているのが個人の方からの依頼です。
この連載やinstagramを見て、ダイレクトメッセージで
依頼をいただくということも増えています。

たとえば最近はゲストハウスのホームページや
宿泊予約サイトに使用する写真の撮影依頼がたて続けにありました。
「空いている時間に、好きなように撮ってください」という
お任せなスタイルは、子育てと東京の仕事とのバランスがとりやすく、
いまの私には好都合です。

さらに実際にやってみると、地元で生活しているからこそ
提案できることがあると感じています。
たとえば周辺にあんなパン屋さんがあるから、
朝ごはんのカットも入れたらどうかとか。
こんな写真があれば集客につながるのではないかと、
自分で想像してつくり上げるのも楽しい。

コテージ「Nami note」の室内

外浦海岸に面した一棟貸しのコテージ〈Nami note〉。

「Doug」のパン

宿の近くには、香り豊かなおいしいパンが並ぶ〈Doug〉というパン屋さんがあります。朝の散歩がてらパンを買い、地元の直売所で購入した甘夏のマーマレードをつける。海を眺めながらの朝食、きっと最高です。

海が見えるテーブルの上にノートパソコン

夏の海水浴だけではなく、こんなロケーションでのリモートワークもおすすめです。