Page 4
津留崎 率直にうかがいます。移住者は増えてますか?
渥美 移住者がどれだけいらっしゃるのか? って
実はなかなか把握できないのです。
もちろん市外から転居されてきた方の人数を調べることはできるのですが、
その方が仕事で一時的に来られたのか、いわゆる移住なのか? は
人数からはわかりません。
でも、市の移住相談窓口を通して移住を決める方は増えています。
つい先日もいらっしゃいましたし、
いまもう少しで決まりそうなご家族もいらっしゃいます。
津留崎 なるほど。
移住促進事業の効果あり! なわけですね。
では、移住の決め手となるのは
よい家と仕事が見つかるか? にかかっているとも言えます。
下田市は近隣の自治体ががんばっている「空き家バンク」制度が
ないのが気になりますが、こちらは何か動きはあるのでしょうか?
(河津町や南伊豆町は「空き家バンク」が活発なのです)
渥美 近隣の自治体に比べて下田には不動産業者が多いので、
移住者には業者さんを通じて探してもらうようになります。
ただ、市ならではのネットワークもありますので
「空き家バンク」の仕組みも整備する方向で動いてはいます。
市内の空き家の持ち主さんに貸す意志があるか?
売る意志があるか? をヒアリングしているところです。
渥美 仕事は観光と介護、看護の仕事は常に募集はありますし、
最近はそれ以外の事務の仕事も増えてきました。
津留崎 空き家バンクの情報が充実することは
移住を検討している人にとってはとても魅力的なことですので、
がんばって整備してください!
ほかに移住者に有利な制度などありますか?
渥美 移住を検討するために下田市に滞在する場合、
指定の宿泊施設であれば宿泊費の半額、
上限1泊4000円を補助する制度があります。
渥美 この制度は来年度も引き続き予算を組んでいるので、
下田への移住を検討されている方はぜひご利用ください。
あと、移住者に限られたことではないのですが、
市内の所有物件のリフォームをする際には工事費の20%、
上限30万円の補助金が出ます。
(詳しくは下田市産業振興課 TEL:0558-22-3914)
物件取得して移住をされる方は、
リフォームされる方がほとんどかと思いますので
こちらもぜひご活用ください。
ほかには、近隣のまちと合同で移住ツアーを企画したり、
都内での説明会なども予定しています。
渥美さんにお話をうかがい、僕らが移住検討中だった頃とは
市の移住に対する取り組みが大きく変わっていることを感じました。
こうした役所での業務と並行して、渥美さんはFacebookで
「下田マニア」なるグループを主催されています。
多くは下田在住の方が参加しているグループなのですが、
市に相談に来た移住検討中の方に
下田の住民との交流のきっかけになってくれればと
メンバーにお誘いしているそうです。
渥美さんの話にあがった、最近移住が決まったという方も
こちらのメンバーだったと。
この活動は個人としてのものですか? 役所としてのものですか?
とお聞きしたところ、「半々ですね~」と。
移住促進に役所の役割以上の関わり方をしている渥美さん。
こんな取り組みが移住者増加の結果を生んでいるのでしょう。
これはメンバーにならなければ……と入れていただきました。
このグループを通じて移住が決まった方の歓迎会なども企画されていて、
移住者歓迎のムードがうれしかったです。