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移住者増加中!?
行政が変わりつつある下田市の移住事情|Page 3

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.055

Page 3

移住者に寄り添い始めた行政

そんな下田市は、わが家が移住した2017年4月に
静岡県の市として初めて全域過疎地域指定されたことを受けて
移住促進の取り組みを始めました。
わが家はそうしたタイミングで移住してきたということもあり、
下田市の移住促進のモデル家族に抜擢され、
パンフレットや動画に出演。

下田市の移住促進パンフレット

このパンフレットや動画が完成したのは約1年前。
完成に伴い、さまざまな移住促進の活動を開始するとも聞いていました。

でも、移住者を迎え入れる間口を広げるだけでなく、
「学童保育の整備」というような
移住後の暮らしやすさこそが大切なのでは? とも感じていたのです。

そんな思いもあり、娘の就学前には役所に出向いたり、
「市長と語る会」という、市民と市長が話をできる場に参加して
学童保育の必要性を訴えてきました。

市長と語る会

毎年開催される「市長と語る会」。こうした機会があるのはありがたいことです。

ただ、帰ってくる答えは、
「ほかにも声はあがっているのですが、
いまのところは予算がないのでできません……」
という厳しいもの。

しばらく整備されることはなさそうな状況をみて、
学童保育がないならば、と働き方を変え、
家でできる仕事を見つけて対応しました。(vol.30参照

でも、それはたまたま職場に恵まれただけで、多くの共働き世帯、
または共働きを望む世帯にとっては
「学童保育がない」ことはかなり厳しい状況といえます。

そんな声が少しずつ行政に届いたのか、娘が小学校に入学した昨年には、
学童保育に関するアンケートがありました。
これは……何か動きがあるのだろうか? 
そんな期待を胸にアンケートを提出。

そして、今回の学童保育整備の動きとなったわけです。

移住者だけでなく地元の方も含め、
多くの希望があったからこその動きだとは思いますが、
そうして声をきちんと拾い上げてくれる下田市の姿勢に、
うれしくなってしまいます。

爪木埼灯台

移住に対する取り組みの話でいうと、実は、移住先探しの旅の途中、
下田市役所に移住相談に行ったときには
移住者向けのパンフレットもなく、具体的な話もあまり聞けずで、
役所としての移住に向けての熱意はあまり感じられませんでした。

ただ、自然の豊かさとまちの人の温かさに惹かれ、
そして、いまの家との出会いもあり、
このまちに暮らすことになったのです。

わが家の庭の河津桜

家との出会いって本当に大切ですね。わが家の庭の河津桜も満開。

そして、わが家が移住して2年経ちます。
先に紹介した下田市の移住促進のパンフレットや動画が完成して1年。
完成に伴い始まった移住促進の活動は成果はいかがなものなのか?

移住後の暮らしやすさの向上ともいえる
学童保育整備計画が発表されたこのタイミングで、
市役所の担当者に、下田市の移住を取り巻く状況を聞いてきました。

下田市統合政策課・渥美大介さん

移住促進の担当の下田市統合政策課・渥美大介さん(お忙しいなか、ありがとうございました!)。