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脱穀から新米を食べるまで。
初めての米づくりで感じたこと、
これからも続けていきたい米づくり。|Page 3

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.048

Page 3

お米をつくったんだ、という実感

あと残り半分かな、というそのとき。
田んぼのかたわらで見ていたお母さんが、
いつの間にか電柵を乗り越えて手伝い始めている。
さっきまで土手で遊んでいた娘とその友だちも、一生懸命に稲を運んでいる。
それぞれが自分の役割に没頭していき、
ひとつの目標に向かって一体となっていました。

その光景が何だかすごく温かくて美しくて、
とてつもなく感動してしまったのです。

手伝い始めたお母さん

一生懸命に稲を運ぶお母さん

「田んぼってさ、お年寄りでも子どもでもできる仕事があるんだよね。みんなが楽しめるんだよ」と大軌さん。

子どもたちも脱穀のお手伝い

コンバインに稲を投入

娘の顔のまわりは籾殻だらけ

夫とそのお母さん。コンバインの前で作業中

お母さんは米どころ新潟県の生まれですが、田んぼ作業をするのはこれが初めてなのだそう。「こんな歳でこんなことすると思わなかった。下田に来てよかったな~」とのこと。

ついに最後の稲を機械へと投入! という瞬間、
友人がすっと娘を抱きかかえてその大役を娘に授けてくれました。
こういうのがまたじ~んときちゃうんだよね……。
ということで、5月の田植えから始まった作業は
これですべて終了となります。

最後の稲を機械へと投入

脱穀にかかった時間は2時間程度。
やりきった! という気持ちをみんなで味わっていると、
突如「ザーッ!」という音が。
コンバインに溜まった籾がパイプを通ってトラックに積まれていく音です。

パイプから米粒が落ちていくのを見た瞬間、
みんなから「ヒャー!」という声が上がります。
初めて見る光景への驚きと、そして「米だ~!」という歓喜の声です。

稲から外されてひと粒になったその姿を見たとき、
実感として胸に落ちました。「私たちお米をつくったんだ」と。

コンバインに溜まった籾がパイプを通ってトラックに積まれていく

籾が滝のよう

パイプから落ちてきた大量の籾

お米をガサッと手にしてみる