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米づくりは雑草との闘い!?
「田んぼと向き合う日々」から学ぶこと|Page 5

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.045

Page 5

稲とそっくりのこいつは…!?

ところが、ある日。前日、風が強かったので
ちょっと気になって仕事帰りに田んぼによると……
あれ? なんか稲の間から育ってきてる。
雑草残ってたか~。まあ、少しくらいしょうがないかね。
なんて、余裕こいてました。

そして、次に行ったのがその翌々日。
自分の目を疑うことになったのです。

抜けきれてなかったヒエ

あれ……?
田んぼ全面に元気よく育ってる
稲より背の高いこの方々はどなたでしょう……。
私はあなたを育てた覚えはありません……。

でも、育ててしまったようです。
抜けきれてなかったヒエを……。

この時期、田んぼをやってる人たちのインスタ投稿で、
「ひえ~」というダジャレとともに
ヒエが伸びた様子の投稿が多く出ていました。

ダジャレは言いたいけどウチはあれだけ頑張ったから大丈夫~、
とまるで他人事のように見ていたのですが、まさに……
「ひえ~~~~っ!!!!!」な状態でした。

いやしかし……ほとんど抜いたと思っていたのにこんなに残っていたとは、
しかもこうなるまで気づかないほど稲になりきるとは……驚きました。
自分の詰めの甘さを反省してしまいます。
でも振り返っていてもしょうがない。できることをしなければ。

田んぼの中を闊歩する娘

前述したように、この時期は田んぼには入らないほうがよいのですが、
そうも言っていられません。
このヒエをそのままにしていたら田んぼに種を落としてしまい、
また来年、「ひえ~~~~っ」になってしまう。
収穫した米にもヒエが混ざってしまうそうです。

久々に田んぼに入ります。
そしてヒエを抜き始めましたが……、すごい密度で生えています。
それも稲にぴったりと添うようにとても元気よく。
ヒエとの知恵比べ「完敗」という感じです。

根っこも残したくないくらいの気持ちで、稲にぴったり添ってる
ヒエを引っこ抜くと、稲の根っこと絡まっているのでしょう。
稲がふらふらになってしまいました。
これはまずい。抜くのはあきらめて刈ることにしました。
稲刈りを前にしてヒエ刈りです。
まさかこんな作業が待っているとは……。

刈り始めてよくわかるのが、ヒエが元気よく育ってしまった近くの稲は
明らかに元気がないということ。

一見立派に育ように見える稲

立派に育った稲! に見えますが……。

右側4分の1くらいがヒエ

ヒエを刈るとこの通り……。右側4分の1くらいがヒエでした。ぴったりと稲と添うように生えています。

稲は人が手をかけてやっと育つ、いわば箱入り娘。
対するヒエは野生そのもの。
巧みな生存戦略と生命力に驚きました。

僕がしっかりと稲を守ってあげられなかったばかりに、
ずいぶん肩身の狭い思いをさせてしまっていたようです。
自分の詰めの甘さへの反省の思いを込めて、
この田んぼはわがものだと言わんばかりのヒエをひたすら刈っていきます。

ヒエ刈りの様子

ありがたいことに、田植えを手伝ってくれた友人や
稲刈り参加予定の友人も駆けつけてくれました。

手伝いにきてくれた友人の娘さん

友人の娘さん、小学4年生の女の子も手伝ってくれました。田んぼに入るのは初めてという彼女。「稲刈り楽しみ!」と。待ってるよ~。

こうして稲刈り前にヒエ刈り完了(9月に2度あった3連休は
ヒエ刈りに始まりヒエ刈りに終わった……)。

見逃しているのもあるでしょうし、
作業の後半はヒエの穂もだいぶ育ってきて
刈り取って運びだすときにぽろぽろ種が落ちてしまいました。
でも、放置しておくことに比べたら
田んぼに残る種の数は劇的に違うはずです。

刈り取られ山積みになったヒエ

ヒエ刈り最終日、刈り取られ山積みになったヒエ。想像以上の量でした。来年は少しおとなしくなってください!

10月中旬、いよいよ稲刈りです。
今年は例年に比べるとイノシシの被害も多いと聞きます。
台風の雨風もとても心配です。
自然のことなのでどうなるかはわかりませんが、
やれることをやるしかないのでしょう。

のびのび育った稲

稲たちよ、肩身の狭い思いをさせてごめんな~。あと少し、のびのび育ってください!

田植えはイベントなどで経験したことがあったのですが、
稲刈りはまったくの初体験です。
こうして手をかけて育った稲を収穫して、その米を炊いて食べる喜び。
そんな喜びを想像しながら稲刈りまであと少し
「田んぼと向き合う日々」を楽しみたい、そう思っています。

ヒエ刈りを手伝いにきてくれた友人と木陰で休憩

ヒエ刈りを手伝いにきてくれた友人と木陰で休憩。大変だけど気持ちいい! 皆さん本当にありがとう~!!