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そして移住先探しの旅は続く。
心機一転、新たな旅へ|Page 4

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.011

Page 4

各自治体のお試し住宅と賃貸物件をチェック

もう少し具体的に調べていきます。
それぞれのお試し住宅は仕組みが違っています。
(各地のお試し住宅をいろいろと調べましたが、
各自治体がそれぞれ取り組んでいるようで、
ひとつとして同じ仕組みはなさそうです)

●東伊豆町

5日間から1か月までの期間で借りることができて、
ホームページ上でもその予約状況がわかるのですが、
しばらくは予約で埋まっています。
古民家で1日1000円と良心的。古民家に泊まりたかった……残念……。

http://www.town.higashiizu.shizuoka.jp/bg/life/ent/1697.html

●南伊豆町

2泊から1か月までの短期、
1か月から1年までの中長期のお試し移住を用意していて、
短期は2週間以上前の申請が必要なので間に合わない、
そして長期も利用中とのこと。残念……。

http://www.town.minamiizu.shizuoka.jp/docs/2016022600010/

南伊豆町の移住者受け入れに対する熱意はホームページから伝わってきます。
ただ南伊豆町には電車が通っておらず駅がありません。
南伊豆町の中心地から最寄りの駅、下田までは車で20分程です。

どこで線引きするかという話ですが、駅から離れる分、
物件の価格も下田までの地域と比較して安いように感じます。
とにかく行ってみて土地の雰囲気を感じてみたいです。

●河津町

2軒のお試し住宅があり、1日から数週間の期間で借りられるようです。
ホームページ上では予約状況などはわからず、
お試し住宅を管理するNPO法人〈伊豆の田舎暮らし夢支援センター〉に
電話して問い合わせてみました。

希望する日程に利用することができると!! やった!!!

http://izuinaka.jp/stay-about/

さらに河津町の空き家バンクに賃貸の物件が3軒あるので、
こちらの見学もお願いしました(2017年1月調査時点での情報です)。

http://www.town.kawazu.shizuoka.jp/akiyainfo/

ネット上では間取りと写真1点のみの情報しかないのですが
雰囲気のよさそうな物件もあります。

賃料も3万、4万、5.5万と条件を満たします。期待!

自治体だけでなく不動産業者の賃貸物件をネットで探しますが、
なかなかありません……。
伊豆という土地柄、いわゆる「別荘地」にある
中古別荘の売買物件がとても多いのです。
なかにはびっくりするくらい安い金額の物件もあります。

ただし別荘地は管理費用や水道使用量、温泉名義料、使用料が高額で、
車で移動することを前提としているので
駅や小中学校から遠いことがほとんどです。
そして、たまにある別荘地以外の賃貸物件は、駅に近いエリアの
単身者向けのアパートだったり、家族では住めそうにない狭い物件だったり。
なかなか賃貸でめぼしい物件が見つかりません……。

そんななか、それこそ別荘中古物件ばかりを扱っている不動産業者のサイトに
戸建てで広さもあり敷地内で畑もできる、
そして川沿いで水道には沢の水を引き込んでいる、
賃料も4万円台という物件を発見しました。
下田駅から距離があるようですが、ほかの条件はかなりよさそうです。

業者に連絡を入れて、内見の予約をしました。ほかにも東伊豆町の
温泉つき物件(使用料がかからないらしい!)や、
下田市の漁村の古民家物件などの賃貸物件を見つけました。
ともに賃料6万円台です。

それぞれ連絡をとり、内見の予約をしました。

情報を集めて、電話して、日程調整をして……。
一時はかなりしょげていた妻も僕も、
こうして移住に対して動き始めると持ち直してきました。
娘には海と東京に近いところの家を探しに行こうと話をしたら
かなり前向きです。子どもにとっては海に近いというのは
かなりのプラスポイントのようです。

実は伊豆は自分たちが目指す暮らしのイメージからすると
ちょっと観光地すぎるのかなと敬遠していました。
ただ前回、妻が書いていましたが

「大事なのは自分たちがどう生きたいのか、何を大事にしたいのか」

だと思います。

先入観は捨てて、もののけ姫のアシタカのように
「曇りなき眼で見定め、決める」のです。

(娘と一緒に何度も見ているのでセリフ覚えてきました……)

そして、伊豆の旅を終えたら、その足で美杉の仮住まいの家に
残した荷物を取りに行きます。
美杉でお世話になった人たちにもちゃんと話をしなければと思っています。

さあ、旅の準備ができました。
伊豆半島から紀伊半島への旅が始まります。

不動産業者の畑つき物件の内見を旅の初日、午前中に段取りしました。朝の渋滞を避けるため前日の夜に出発、途中の伊東の道の駅で車中泊。久々の車中泊でまた旅が始まったことを実感します。まわりには車中泊車がたくさん。さすが東京から近い観光地、いままで旅をしてきたどこの道の駅より多いです。淡路島や徳島ではほかに1台もないなんてこともありました。ちなみに車中泊は夏より冬のほうが快適です! 狭い車中で3人で寝ていると意外と暖かいのです。

不動産業者との待ち合わせ場所、下田駅のロータリーに到着。南国感と黒船感! そして軽トラ! 閑散としているように見えますが平日の午前中にもかかわらず駅には観光客が結構いました。それにしても暖かい。東京より最低気温が2~3度高いようです。寒がり一家なので助かります。

写真・文 津留崎鎮生