連載
posted:2016.5.30 from:新潟県新潟市 genre:食・グルメ
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〈 この連載・企画は… 〉
その土地ならではの風土や気質、食文化など、地域の魅力を生かし
地元の人たちと一緒につくった特別なビール〈47都道府県の一番搾り〉。
コロカルでは、そのビールをおいしく飲める47都道府県のスポットをリサーチしました。
ビールを片手に、しあわせな時間! さあ、ビールのある旅はいかがですか?
writer profile
Mikio Soramame
空豆みきお
そらまめ・みきお●akaoni コピーライター。山形に生まれ、山形に育つ。のち山形を出て、やがて山形に戻り、いまは山形で学び、山形で遊ぶ日々。夏の鳥海山の麓の農園の、朝採りの枝豆収穫の手伝いが好き。
http://www.akaoni.org
photographer profile
Tada
ただ
写真家。池田晶紀が主宰する写真事務所〈ゆかい〉に所属。神奈川県横須賀市出身。典型的な郊外居住者として、基地のまちの潮風を浴びてすこやかに育つ。最近は自宅にサウナをつくるべく、DIYに奮闘中。いて座のA型。
http://yukaistudio.com/
credit
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47都道府県、各地のビールスポットを訪ねます。
新潟でコロカルが向かったのは、海水浴場のメッカ、関屋浜。
目に映るのは海と砂浜、青い空。
波音が絶え間なく耳に響き、潮風が頬に触れ、心が開放感で満たされてゆく。
日本海の懐に包まれたこの場所は、意外にもコワーキングスペース。
〈co-ba niigata seapoint〉といいます。
昨年までは真夏の海水浴シーズンだけにオープンする海の家だったものを、
冬から春にかけてリノベーションし、迎えた今年。
夏はもちろん「海の家」だけど、夏場以外でも利用可能な
「コワーキングスペース」でもあるという、
シーズンオフのない多目的空間へと変貌を遂げたのです。
洋風2階建てのco-ba niigata seapointのメインとなる1階フロア。
その半分を占めるコワーキングエリアには、
快適に仕事ができるようワーキングデスクとチェアがいくつも並び、
Wi-Fiが飛び、共有パソコンやプリンター、ロッカーも設置され、
ちょっと横になって休めるソファーも、
打ち合わせや会議のためのスペースも確保されています。
他方、もう半分を占める飲食エリアはくつろぎの空間で、
足を伸ばして食事のできるローテーブルなどあり、のんびり過ごせます。
コワーキングエリアは月間利用の契約ができますが、
1日利用も可、2時間だけでももちろんOK。
8人くらいなら会議スペースもあるので
プロジェクトチーム全員で出張ミーティングもいいでしょう。
ざっぱぁーん……と寄せては返す波音をBGMに仕事に取りかかることが可能。
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海を眺めながら、すこーし気持ちを緩ませて、もっと楽しく、自分らしく働こう。
素の自分のままで、自分らしい働き方を、自分でつくっていこう。
それが、このco-ba niigata seapointのメッセージです。
その大切さは、運営に携わる鈴木博之さんが身をもって学んだことでした。
かつて東京でサラリーマンをしていた鈴木さんは、
ある日突然、「動けなくなる」という経験をしました。
起き上がる力も湧かない日々。
都会のスピードに精一杯ついていこう、
自分をよりよく見せようと、がんばり続けた結果でした。
鈴木さんは一時的に東京を離れ、心と体を休めるため、地元新潟に戻りました。
懐かしい新潟の海辺を歩き、海を眺める時間を積み重ねていくうちに、
本来の自分というものを、取り戻しつつあることに気づきました。
「この海で、この場所で、飾らず、ゆっくり、やっていこう」
鈴木さんは、生まれ育った土地で自分の仕事をつくることを決意します。
チャレンジするマインドを持つ人と人とが海の前でつながり、
同じスペースのなかでコワーキングすることで互いに刺激を受けながら、
新しいことがどんどん生まれてくるような、そんな場所をつくろう。
鈴木さんは、夏以外閉じられて並んでいる関屋浜の海の家の存在に可能性を見つけ、
未来をかけることにしたのです。
co-ba niigata seapointはコワーキングスペースとしては
まだスタートして間もないですが、地元テレビ番組で紹介されたことをきっかけに
起業家やフリーランスなど、さまざまな業界、職業の専門家たちが
「環境がいい」「おもしろそう」と集ってきて、月間契約者は増加中。
人のつながりも拡大中です。
月間契約の場合、月額10000円というリーズナブルな金額で利用が可能。
スモールスタートの起業家にとっては、うれしい価格です。
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鈴木さんは「おもしろいことは何でもやっていきたいんです」と言います。
海の家をコワーキングスペースに変えるというアイデアも、
「おもしろそう」だからできるかぎり自分たちでやろうと、
まずは自らリノベーション・スクールで学んだあと、海の家でワークショップを開催し、
参加者を募って、場づくりから人を巻き込んで進めていきました。
ワークショップで設計を担当したのは、
東京のユニークな企業として注目される〈ツクルバ〉の飯田拓哉さん。
同じ新潟出身であり、関屋浜の魅力もよくわかっている人物です。
「これだけ海と近い距離に海の家があるのが関屋浜の特長で、
それだけでも十分おもしろい場所です。
“設計”というほどの設計をした感じではなくて、
むしろこの場所を利用することになる人たちにたくさんアイデアを出してもらい、
一緒に楽しんでもらいながら進めるという
デザインプロセスこそが重要だったように思います」と飯田さん。
「みんなの秘密基地をつくろう」というコンセプトのもとで開催した
リノベーション・ワークショップは、2015年の冬から
ほぼ毎週末に開催され、なんと延べ300人もの人たちが参加。
「みんなでいろいろなアイデアを出したり、
床板を切ったり、貼ったり、ペンキを塗ったりして。
そうやって自分たちみんなの力でつくり上げる感じがもう、
最高に楽しいんですよね」と鈴木さんは笑います。
そんなことを鈴木さんが話してくれるあいだにも、
地元の大学生たちが「こんにちは~」と顔を出します。
さらにこの日は、飯田さんを含むツクルバのメンバーがここへ合宿にやってきました。
地元の人たちと一緒に、BBQをするそうです。特別なことかと思えば、
「実は、連日BBQしています。仕事を終えた夕方には、自然と
みんなでBBQしたりお酒を飲んだりしています」と鈴木さん。
さらに、近所のおじいさんが散歩しながら迷い込んできたり、
地元の会社員が遊びにきたり、続々と人が集って会話が広がり、
どんどんにぎやかに、どんどん「おもしろく」なっていきます。
「起業家やフリーランスのような働き方は、新潟でもまだまだ少ないのが現状です。
でも、そういう人たちがコワーキングスペースに集まれば、
そういう働き方があるんだということをもっと多くの人に知ってもらえるようになる。
おもしろい人が集まれば、新潟はもっともっとおもしろい場所になる。
新潟への移住者を増やすためにも、新潟を活性化するためにも、
まずは新潟をおもしろい場所にすることが重要だと思います」
と、鈴木さんは語ります。
「まったく知らない者同士だった人たちがこの海の家で、
空間を共有するうちに自然とつながっていくのもおもしろいんですよ。
予想を遥かに超えてみなさん勝手に交流し始めて、
仕事を超えて化学反応を起こしていくんです」
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というわけで、新潟の海へ、仕事しに行きましょう。
リゾート気分で構いません。
東京から上越新幹線に乗って2時間。
新潟駅から車で10分ちょっとの関屋浜へ到着すれば、
19軒もの海の家がずらりと立ち並ぶ中ほどに、
オフシーズンでも明かりが灯る、そこがco-ba niigata seapoint。
見渡すかぎりが海という開放的な環境に身を置けば、
普段はピンと張り詰めたようなテンションもあっという間にユルユルに緩み、
気持ちは軽く、明るく、ポジティブに。
行き詰まった思考を軽くぴょーんと飛び越えるような
キラリと光るアイデアがきっと生まれてくるはずです。
ブレストにも最適です。
そして、ひと息ついたら、もちろんビール。
いつも顔を合わせる人と、そして初めて会った人とも、
ビールを片手に楽しい会話や仕事も生まれていくでしょう。
※一番搾り 新潟づくりは、新潟の誇りを込めてつくった、新潟だけの味わいです。
問合せ/キリンビール お客様相談室 TEL 0120-111-560(9:00~17:00土日祝除く)
ストップ!未成年者飲酒・飲酒運転。
information
co-ba niigata seapoint
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