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posted:2014.9.4 from:福島県相馬市 genre:暮らしと移住
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writer profile
Akiko Saito
齋藤あきこ
さいとう・あきこ●宮城県出身。図書館司書を志していたが、“これからはインターネットが来る”と神の啓示を受けて上京。青山ブックセンター六本木店書店員などを経て現在フリーランスのライター/エディター。
2014年7月、福島県相馬市に、ドーナツ状の特徴的なかたちを持つ施設
「LVMH子どもアート・メゾン」がオープンしました。
ここは、震災で傷ついた子どもたちのPTSD=心理的外傷後ストレス障害を
癒やすためのところ。
施設は相馬市が所有する1500平方米の敷地に建設されました。
世界的な高級ブランド「LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・グループ」が
建設資金を提供し、同社とつながりの深い建築家の坂茂さんが
ボランティアで設計を担当しています。
坂さんは別名「紙の建築家」と呼ばれる建築家。
安く軽量で手に入りやすく、リサイクル可能な「紙筒」を
建築に使用することで知られています。
この施設でも、内装からテーブル、椅子などに紙管が使われているのだそう。
内部には、約2,000冊の絵本を閲覧できる「絵本閲覧スペース」や
「多目的研修室」があるほか、子どもたちの相談を、
NPO法人「相馬フォロアーチーム」のカウンセラーが受ける体制があります。
また中学生を対象とした学習支援「相馬寺子屋事業」、エル・システマの「作曲教室」、
ボランティアによる「絵本の読み聞かせ」などの支援も行われます。
これまでにLVMHグループは、
震災により全壊した岩手県山田町「田の浜地区コミュニティセンター」の再建や、
宮城県気仙沼でおいしい牡蠣を育てるための「森は海の恋人運動」への
支援を行ってきました。
震災からはいまだ復興が進まないところも多く、これからが本当の勝負。
今後この施設は、相馬市によって運営されるそうです。
・LVMH子どもアート・メゾン
住所:相馬市中村二丁目2-15
開館時間:9時~18時(休館日 12月29日~1月3日)
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