陸前高田で150年の蔵元が震災で全てを失い、取り戻すまで。書籍「明日へのしょうゆ」

2014年3月11日は、東日本大震災から
3年が経った日。
被災地に深く残る震災の爪あと、
かけがえの無い人を亡くした被災者の方の心の傷は
月日が経っても消えるものではありません。
建物が再び建築されても、そこにある景色は
記憶にある故郷の景色とは違う。
モノや人だけではなく、それにまつわる
ひとびとの営みや想い出も失なわれました。
その悲しみは本当に大きいものだと思います。
そんな中で、希望を失わずに頑張っている人たち
の物語は、絶望的に思える状況の中でも希望を持つことの
大変さと大切さを教えてくれます。

書籍「明日へのしょうゆ すべてをなくした蔵元の、奇跡の再生物語」
は、東日本大震災で被災した、岩手県陸前高田市にある
醤油醸造会社・ヤマニ醤油の再生の物語を綴ったドキュメンタリーです。

そもそもヤマニ醤油は陸前高田で150年近く続く醤油蔵。
地域の人の声を味に生かす、御用聞き商売で地元に愛される
蔵元でした。
ところが震災の津波で、醤油の蔵も社屋も流されてしまいます。
もはや事業の存続は絶望的かと思われたのですが、
代表の新沼茂幸さんは諦めませんでした。

なくなってしまった蔵の跡地で、奇跡的に代々受け継がれてきた
醤油の配合表を発見。
それだけを頼りに再び醤油を醸造しようとします。
救いの手を差し伸べたのは、同じ県内にある
老舗の醤油・味噌製造会社「佐々長醸造」。
かつては競合であった同業者の助けを借りて、
ヤマニ醤油は再生の道を歩み始めるのでした。

震災を風化させないために頑張っているひとたちがいます。
昨日思ったのは、被災者の方でなくても、あの日のことを
鮮明に覚えている方がすごく多いということです。
日本には、東日本大震災はもちろん、
阪神・淡路大震災、竜巻や台風、大雪など、自然の大きな
力で傷ついた方がたくさんいます。
震災をきっかけとして、
日本が大きな痛みを共有したことで、
遠くにいる人の痛みを感じて
お互いを思いやれるような社会に
近づく事ができればいいなと思っています。

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ヤマニ醤油

書籍「明日へのしょうゆ すべてをなくした蔵元の、奇跡の再生物語

塩沢 槙 著

定価 : 1,365円(税込)

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