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つまり……。
「水」に恵まれていて、海のもの山のもの、食材も豊富。
建材にも燃料にもなる木も豊富で、おまけに温泉も湧いている。
今回あらめて巡って感じた
「観光地としての魅力」だけではない「土地が持つ豊かさ」とは、
こうした、いわば「そこに暮らす命を支える豊かさ」なのです。
ただ、現代社会に生きる我々にとっては、
水が湧いていようが、枇杷がなっていようが、
経済がまわっていないことには
どうしょうもないという面もあるのでしょう。
確かにそうです。現に、観光地伊豆はコロナ禍にあって
「観光業」という経済活動が止まり、
非常に厳しい状況に立たされています。
そんなコロナ禍で、密を避ける、テレワークの普及などの要因もあり、
東京から地方へ、多くの方が移住し始めているそうです。
ワーケーションという、仕事をしながらバケーションを楽しむ、
そんな働き方も注目を集めています。
現に、わが家が暮らす下田もコロナ禍で移住者が増えましたし、
ワーケーションで滞在する方も多くなりました。
まさに、「コロナパンデミック」によって
社会が変わりつつあることを実感しています。
そんないまだからこそ、少なくとも伊豆半島のような地方においては
「観光地としての魅力」だけでなく、土地が持つ
「そこに暮らす命を支える豊かさ」を持っているということが
大きな強みになるのではないか?
観光地としての魅力や、その観光業の厳しい状況、
そして、その土地が持つ豊かさをあらためて目の当たりにしたいま、
そう感じます。
この状況が落ち着いて伊豆を訪れる際にはぜひ、
「観光地としての魅力」だけでなく、
「そこに暮らす命を支える豊かさ」も
感じていただけたらうれしく思います。