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下田で始まったクラウドファンディング
「新型コロナから伊豆下田を守りたい!
緊急支援プロジェクト」|Page 5

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.082

Page 5

利他的であるということ

この新型コロナウイルス感染拡大を抑えるためには
何よりも「利他的であること」が求められていると感じます。

「自分は若くて免疫力があるから感染しても大丈夫。
何も行動を変えない」
自分のことだけを考えてそう行動していても(つまり利他的の反対、
利己的な行動)、自分が感染してしまえば、ほかの人にうつしてしまう。
免疫力が低下している人に移してしまう可能性もある。

すると、すでにギリギリの状態といわれている医療機関に
負担をかけることになる。
社会は混乱し続け、結局は社会の一員である自分も
その被害を被ることになる。

つまり、利己的な行動は結果、利己的ではない。
反対に、自分は大丈夫と思っていても、他人のことに思いをめぐらせ
「自分が感染しないように」または
「すでに感染しているかもしれない」と考えて行動する。
そんな「利他的」な行動が社会を守り、結果、自分や家族を守る。

なんだか禅問答のような話ですが、結局、自分や社会を守るためには
利他的でなければならない、ということを
このコロナ禍が気づかせてくれた気がします。

ビーチで回収したゴミ

地域で行っていたビーチクリーン活動も休止中。人間がもう少し利他的に行動することができたら、そもそもこんな活動は必要ないのでしょうが……。皮肉なことに経済活動が止まった世界各地で海や川、空気がきれいになっているとの報告があがっています。

いま、下田だけでなくどこの地域も厳しい状況にあります。
そんな地域の存続すら危ぶまれる状況にあっては、
自分だけが、自分の事業だけが存続できれば、という考えだけでは
どうにもならないのかもしれません。地域を危機的状況から救うにも
「利他的であること」が肝なようにも感じます。

伊豆下田の空

市内に感染者が初めて確認された日、すぐにSNS上でさまざまな情報が飛び交い始めました。この先、どんな流れになるのか? 不安な気持ちでSNSを眺めていると、情報拡散力のある人が、不運にも感染してしまった人、その家族のことを考えて、そして自分や家族にも起こりえることだという考えをもって発言、行動しよう、と投稿。その投稿以降はSNSの雰囲気が変わったように見えました。小さなコミュニティのモラルはこうして保たれる、そんな現場を垣間見た気がします。

一連の下田での動きを見ていて、あらためて
小さなコミュニティの良さ、結束力、底力を知ることになりました。
この危機を乗り越えて、まちにみんなの笑顔があふれる日がくる。必ず。
そう信じています。

伊豆下田の海に沈む太陽

見ているだけで、凝り固まった心が解きほぐされるほどに美しい海。
新型コロナの終息後はそんな美しい海が自慢の小さな港町、
伊豆下田にて疲れ果てたみなさまのお越しをお待ちしております。

美しい海をいつでも楽しみたいなら終息後に移住もぜひ。
アフターコロナ? withコロナ? の時代は自然に近い、
海の幸、山の幸に恵まれたこんなまちが見直される、
そんな気がしています。
これを機に広がったリモートワークでどこの仕事だってできます。

でも、その前に新型コロナで危機に陥ったこのまちを
存続させなければ……なのです。
ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします!

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新型コロナから伊豆下田を守りたい!
緊急支援プロジェクト 

文 津留崎鎮生