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この4月で、わが家が伊豆下田に移住して丸3年となります。
移住先探しの旅から始まったこの連載ですが、
実は下田への移住のことで触れていなかった話がありました。
いまではすっかりここでの暮らしを楽しんでるわが妻ですが、
当初は「伊豆に暮らす」ことに決して乗り気でなかったということです。
なぜか?
伊豆は観光地であって移住先としての魅力を感じられない、
そう思っていたからです。
そんな妻が「移住者から見た伊豆の魅力」について
話をすることになりました。
地域の企業経営者の団体、〈伊豆下田法人会〉のイベント
「伊豆下田元気塾」での講演の依頼があったのです。
「伊豆下田元気塾」は、伊豆で精力的に活動されている方が講師を務める
今回で17回目となるイベントで、
5名の講師がそれぞれのテーマで30分ずつ講演します。
妻に与えられたテーマは「移住者に伊豆を教わる」とのこと。
移住者に伊豆を教わる……?
基本的には誰でも参加できる開かれたイベントなのですが、
メインは法人会の会員でもある地元の企業経営者です。
ほかの参加者も地元の方がほとんどのはず。
どう考えても参加者のほうが伊豆に詳しいはずですし、
伊豆に対しての思い入れも強い。
移住してたった3年、しかも「伊豆に暮らす」ことに
乗り気でなかったのに……いったい何を話せるのか?
光栄なことと引き受けたはいいものの……
ずいぶんと悩んでいたようでした。
地域で活躍されている方々に混じって妻の名が。イベントの広告は地元新聞に掲載され、地元ケーブルTVでも放送とのこと。日が近づくにつれ、家の中の緊張感が高まります……。
先日、2月7日、130人もの方が参加し、
イベントは無事に開催されました。
悩んだ末に、当初は伊豆に暮らすことに前向きではなかったのに、
いまはここでの暮らしを楽しんでいる、
この変化についての話をしました。
なぜ楽しめるようになったのか?
そこにこそ、地域の人が見逃している
この地域の魅力があるかもしれない、と感じたからです。
今回は、講演会で妻が語ったことをもとに、
あらためて暮らしてみなければわからなった
「地域の魅力」について書いてみます。
講演の最後、カメラマンらしく壇上から一枚! こんな大勢の前で話をするのは妻としても初めての経験でした。