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『伊豆下田100景』での撮影仕事は
名物お菓子屋さんめぐり。
2足のわらじをはく働き方は
少しずつ前進中|Page 3

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.027

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初めての地元のお仕事にワクワク

そんなイベントも終わり、東京での撮影も一段落したのですが、
下田暮らしが少々バタバタしております。
というのは、ありがたいことに、初めて下田で
まとまったお仕事をいただいたのです。

東京の出版社の仕事で下田での撮影をしたことはあったのですが、
下田のクライアントさんから依頼を受けたのはこれが初めて。
いずれ下田でもカメラマンの仕事ができればと思っていました。
下田に住み始めておよそ9か月、その待ち望んでいた機会に恵まれたのです。

今回お仕事させていただいたのは『伊豆下田100景』という
下田の情報を発信しているWebサイトです。
メインの制作スタッフのほかに、
下田出身もしくは在住のライターやカメラマンなどなど、
いろんな人が関わりながらサイトがつくられています。

以前この連載でも紹介したことのある友人夫婦の
澤地寛之さん(ヒロさん)と亜希子さん(あっこちゃん)が、
この『伊豆下田100景』の立ち上げや企画運営デザインに関わっています。
そのつながりで、下田に移住してきた私に声をかけてくれたのです。

『伊豆下田100景』のデザインを担当している友人あっこちゃんとスタジオで商品撮影。

全店舗の商品を一堂に集めてメインカットの撮影。パンありケーキあり、目を奪われるような細かい細工の生菓子や飴あり。それぞれのお店がとても個性的です。

『伊豆下田100景』は年間のPV数百万以上という、
地方の情報を扱うサイトとしてはかなり人気のサイトです。
「9つの海」「食べる(グルメ)」「泊まる」「あそぶ」「下田みやげ」
というカテゴリーに分け、旅行者目線で必要な情報を配信しています。

サイトが見やすく情報を拾いやすいので、
我が家も移住先探しで下田を訪れたときによく覗いていました。
(いい意味で)少し風変わりな連載やエッジの効いた個性的なデザインが、
普通の観光案内とちょっと違って目を引きます。

もともと飲食店組合が開設していたサイトに
〈下田温泉旅館協同組合〉が加わり、そのふたつの組合が中心となって
『伊豆下田100景』はスタートしました。

今回そこへ新たに「お菓子組合」が加わることになり、
下田にあるお菓子屋さん9店舗の
お菓子とお店の撮影をさせてもらうことになりました。

私の本業はカメラマンですが、今回は取材と文章も担当しています。
「テツカさん、文章も書いてもらえますか?」と友人から依頼され、
とっさに「あ、はい」と答えたのですが、考えてみれば、
いままでお店の取材をしたことはありません。
「私にできるのか?」と一瞬ひるみましたが、

「テツカさんの文章好きだから」

と友人に言われちゃ飛び込むしかありません。

それに、40歳を過ぎて新しい経験をさせてもらえるなんて、
それだけでありがたいしワクワクします。
ということで人生初めての店取材、下田のまちへと繰り出しました。

100年以上の歴史あるお店、〈雑賀屋(さいかや)〉さん。昔から子どもたちが小銭を握りしめて集う駄菓子屋的存在だったのだそう。

お店で手づくりされている飴は、地元民に愛され続けている下田名物です。