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二足、三足のわらじを履く
「らんぷはうすのお母さん」に
下田の民謡舞踊を習う|Page 2

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.022

Page 2

なんだかんだと用事があり月に1、2度は東京に。来るたびに建物がなくなってたり、店が変わってたり。歩く人もなんだかみんな急ぎ足。少し離れると時間の流れが早く感じます。

移住先で、新しい働き方を実践したい

田に移住してから
いくつかの仕事を掛け持ちしています。

以前にも紹介した『月3万円ビジネス』という本の影響もあり、
ひとつの仕事にこだわらずに、生活をしていく土地で
自分が生かせる仕事をしたいと考えているからです。

東京で暮らしていたときは会社員だったり自営業だったりと
いろいろな仕事をしてきましたが、その時々はひとつの仕事に従事していました。
仕事がそれなりに忙しく、ほかに仕事を掛け持ちする
余裕もありませんでしたし、副業を禁止している会社もありました。
でも、ひとつの仕事で忙しくしていると、
ほかの生活がおざなりになっていきます。

また、人工知能の発達により仕事のあり方が問われ始めてもいます。
そんなときに『月3万円ビジネス』という本に出会って、
その働き方に魅力を感じました。
これからの時代の新しい働き方だ! くらいに思っている節はありました。
移住した先ではそんな働き方を実践してみたいと思っていたのです。

そして、下田に移住しました。

少しずついくつかの仕事のカタチが見え始めてきた頃、
ふとまわりを見渡してみると……

いくつもの仕事を持ってる人が普通にいることに気づきました。
その人たちは、これからの時代の新しい働き方をといった感じではなく、
当たり前のように複数の仕事をこなしているのです。

月3万円ビジネスというより
二足のわらじを履いているという感じかもしれません。

二足のわらじ……、どうやら、このまちでは普通のことのようです。
このまちというか地方では珍しいことではないのかもしれません。

民宿と洋服屋という二足のわらじを履いていた
ある方にアドバイスされました。
「下田はひとつの仕事だけじゃなかなか食えないから、
楽しむ仕事と稼ぐ仕事と持つといいよ」

夏に観光客が多く集まる観光地ならではということもあるのかと思いますが、
まち全体がそんな価値観でいるように思えます。

また、ほとんどの方がいわゆるお金を稼ぐ仕事でなくとも
地域のために活動しています。
地域の祭りや海水浴場の掃除や駐車場の管理、消防団などなど。
(地域の企業もそうした行事がある場合は優先させてくれると)

これも下田に限らず大都市以外に暮らしている人には当たり前のようです。
(東京の知人で地域の活動に参加している人はかなり少数派でした)

だからこそ、地域のつながりが強いのだと
暮らし始めてから実感としてわかるようになりました。

下田の夏の風物詩といわれる八幡神社例大祭「太鼓祭」。ご覧のとおりすごい迫力! 下田は決して大きなまちではないのですが、それぞれの地区で祭りがあります。人口に対しての祭りに関わる人の割合なんていうデータは見たことがないですが、感覚的に言うと東京の十倍以上にはなる気がします。

さらに驚いたことが、多くのご年配の方も
そのようにいくつも仕事を持っているということです。
東京でいえば現役を退く年代でも、こちらの方はまだまだ現役。
とにかく元気で驚きます。

なかでもこの人は本当に元気だなあと感心してしまう大先輩に
いま、大変お世話になっています。

鈴木智津子さん。

僕らは「らんぷはうすのお母さん」(以下、お母さん)と
呼ばせていただいてます。