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大人も子どもも泥だらけ!
地域のみんなを巻き込んで、
新しい田んぼで田植え!|Page 3

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.129

Page 3

大人も子どもも泥んこになって
一緒に田植え!

当日は雲ひとつない晴天!
これは暑すぎるかな? と心配するほどでしたが、
山に囲まれた川沿いの田んぼには、とても爽やかな風が吹いていて、
絶好の田植え日和でした。

田んぼを歩く子どもたち

はじめての田んぼ、上手に歩けるかな? 小学5年生の娘(手前)は初めての田植えが、ちょうど真ん中の小さい子(娘の同級生の妹さん)と同じ小学1年生でした。こんなに大きくなったのか……とあらためて感じてしまいます。

大人も子どもも、日常では関わらないであろう人たちが一緒になって、
泥んこになりながら作業するというのはやはりいいものです。

参加者が横一列になって田植えを開始

さあ、田植え始め! 写真ではよく見えませんが、30センチ間隔で目印がついた紐を両側で引っ張ってガイドにしています。

今年から借りた稲梓の田んぼは、
下田のなかでも内陸の山間部に位置し、里山の広がる静かな場所です。
地名に「稲」がつくほどですから、
もともと米づくりは盛んな地域なのですが、
最近は担い手不足から耕作放棄地が増えています。
そんな地域で30人近くも集まって田植えをしていたのが
とても目立ったようで、
途中、地域の方々が足を止めて様子を見守ってくれていました。

田植え作業を見つめる近所の方々

「この光景を見るのは50年ぶりだよ、懐かしいねえ」
「子どもの頃、手伝ったね〜、いい思い出だ」
「ここがこんなに賑わうのも何年ぶりだろね」
「耕作放棄地が増えているから、
田んぼをこうしてやってくれるのありがたいねえ」

そんな声が田んぼのまわりから聞こえてきました。
米づくりは地域の水路を使わせていただくこともあり、
地域の方々に認めてもらえなければできないとも感じています。

下田への移住者、しかも下田といっても離れた地域に暮らす自分たち。
この地の田んぼで米づくりをすることを受け入れてもらえるのだろうか?
少なからず不安もあったので、
地域の方々のそんな言葉を聞けて、うれしくなってしまいました。

水路で虫や蛙と遊ぶ子どもたち

水路にも田んぼにも生き物がたくさん! 大賀茂の田んぼでもそうでしたが、子どもたちは田植えに飽きると、虫や蛙と遊びだします。ヴァーチャルの世界では感じられないことをたくさん感じてほしいです。

そして、田植えに参加するのを楽しみにしてくれていた
田んぼの近くに暮らす子が、
普段は見せないような頑張る姿を見せてくれたりもしました。

佳境に入ってきた田植え作業

あと少し! 子どもたちの頑張りにオジサンの涙腺はゆるみっぱなし。

そんなことがあると、結果としては、やっぱり、
多くの人を巻き込むこの舞台をつくれて良かった気がしてしまうのです。

尻もちをつく子ども

ありゃりゃ、やっぱり転んでしまいました〜! でも、泥んこも気持ちいいでしょ? おいしいお米ができるの楽しみに待っていてね。

これからしばらくは、みんなで植えた苗がしっかりと成長するために、
サポートをしてあげる期間となります。

大賀茂の田んぼでは
「ヒエ」と「コナギ」という雑草に悩まされました。
稲梓の田んぼの雑草はどんな様子だろうか?

田んぼに現れた鴨

こちらは昨年の大賀茂の田んぼ、田植え1か月後の様子。毎年、雑草を食べてくれるという鴨がどこからともなくやってきて、草取りに一役買ってくれていました。でも、鴨がすべてを食べてくれるわけではありません。『米づくりは雑草との闘い!?』なんて記事も書いたほどに草取りには苦労しました。

無事に雑草や病気に負けずに育ったら、秋には稲刈りです。
きっとまた、多くの人を巻き込むべきか? 悩みつつ、
結局、巻き込んでしまうのかもしれません。
そのときは、また、この里山にたくさんの子どもたちの
元気な声を響き渡らせたいです。