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1年で最も寒さが厳しくなるこの時期。
12月から住み始めた新居は築85年の古い家屋で、
朝晩かなり冷え込みます。
隙間風や縁側からの冷気、窓は一枚ガラスのアルミサッシで断熱性ゼロ。
ずっと憧れていた人生初の薪ストーブは楽しい、
けれどもやはり春が待ち遠しいです。
そして、この寒い時期だからこそやらねば!
というわが家の恒例行事があります。
今年で10年目となる味噌づくりです。
味噌は1月下旬から2月にかけての寒い時期に仕込む
「寒仕込み」がおいしく仕上がるとされています。
一番気温が低い時期から徐々に暖かくなっていく過程で
発酵熟成がゆっくりと進み、深い味わいになるのです。
また、寒いと雑菌が繁殖しにくいので、
味噌を仕込む季節に適しています。
かといって冬にしか味噌が仕込めないということでもなく、
春でも夏でも可能。
ただ、雑菌が繁殖しやすい梅雨時期は避けたほうがいいようです。
10年目と言いながら、実は昨年だけ仕込むことができませんでした。
仕事と家の用事との兼ね合いがなかなかうまくいかず、
カレンダーに「味噌仕込み」と書き入れるものの
リスケに次ぐリスケで結局時期を逃してしまうことに。
味噌仕込みを欠かすなんて……と自分を責める気持ちと、
いやいやそんなときだってあるじゃないか、
と自分を慰める気持ちが混在。
昨年は市販の味噌を使ったのですがやはり味気なく、
「やっぱり手づくりの味噌じゃないとさみしいね」と夫。
気持ちのうえでも味わい的にもやはり手前味噌は格別です。
今年はなんとしても欠かすことのないようにスケジュールを調整しよう。
味噌をつくりたいと思った10年前、
まずは料理教室のワークショップに参加しました。
それからは毎年自分なりに試行錯誤し、
しだいに友人たちを集めて一緒に仕込むように。
下田に移住してからは味噌仕込み会を開催したりと、
いろんなカタチに変化しながら味噌仕込みをやってきました。
味噌をつくるのって案外簡単で、
そのわりにとてもおいしくて充実感があるので
とてもおすすめです(今年ゆず胡椒をつくってみましたが、
味噌に比べると大変なわりには地味です。おいしいけれど)。
もしつくったことないよ、という方がいたら
一度試してみてはいかがでしょうか。
ということで、今回はわが家の味噌仕込みについてお伝えします。