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さあ、これからはしばしイノシシと台風との闘いになるのですが、
無事に2週間ほど天日に干して充分に乾燥したら、
脱穀して新米の完成となります
(雨が続いたら乾きが遅くなるので3週間ほど干します)。
今年の米はどんな出来か?
田んぼに稲架掛けされた稲が立ち並ぶ
「この列島の原風景」ともいえる景色を眺めながら、
新米を待つのもまた楽しい時間です。
効率化が進み、稲を天日干しする田んぼが少なくなっているいま、
この景色をつくり出すことに一役買えたことが
なんだか誇らしくもなってきます。
機械で刈って、機械で乾燥させたらすぐに新米を食べることができる。
でも、ゆっくりじっくり天日で干して米をおいしくしてくれるのを待つ。
そんな非効率的な営みから見えてくるものがある、
そんな気もしています。
稲刈り後、1週間がたったある日の夜中。
風の音で目覚めてしまうくらい、風が強い。
目覚めるなり、稲架が倒れてないかなあなと不安に思っていたら、
田んぼの近くに勤める友人から、
「倒れてなかったよ」とメッセージが入っていました。
友人から送られてきた写真。夜、わざわざ車のヘッドライトを当てて確認してくれています。
実は、わが家は田んぼから結構離れてるので、
そう頻繁には確認に行けません。
なので、田んぼの近くに住む友人や勤める友人たちに、
通りすがりでよいので、稲架が倒れてるのを発見したら
連絡してもらえないか? とお願いしてるのです。
すると、友人たちが頻繁に様子を見て連絡をくれるようになりました。
倒れてはなかったけど、何本か落ちてたから掛けておいたよ、
そんなメッセージも時に入ります。
田植えから草取り、稲刈りまで散々お世話になったのに、
ここにきても引き続きお世話になっているのです。
あらためて、わが家の米づくりは、そして、この景色は
自分やわが家だけでできるものでは到底なくて、
多くの友人たちの助けがあってできているのだと感謝したくなりました。
友人たち、いろいろと教えてくださる
周りの田んぼ先輩たちの協力なくしてはできないことではありますが、
米づくりに挑戦して本当によかった。
4回目の稲刈りを終えたいま、心からそう感じています。
稲刈り後、10日ほどたった稲の様子。刈りたては青みがかっていた茎が、水分が抜けて稲藁の色に。あと少しで天日干しが完了。手伝ってくれた友人たちや子どもたちに早く食べてもらいたい、回数を重ねるごとにその思いが強くなっています。そのためにも、あと少し、気を抜かずにしっかり管理していきたいです。