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自然に近い暮らしのメリットとリスク。
災害にどう備える?|Page 2

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.108

Page 2

陸の孤島になりかけた下田の状況は……?

日の豪雨により伊豆半島を代表する観光地、熱海で
土砂災害が起こり、甚大な被害が出てしまいました。
被災者の方々にお見舞いを申し上げるとともに、
一刻も早く日常を取り戻せるよう祈っております。

わが家が暮らす同じ伊豆半島にある下田は、
全国に先立って避難指示が出されたこともあり、
状況を心配する声をいただきました。

幸い大きな被害はありませんでしたが、
市内全域の学校は2日間休校になるような異例の状況。
土砂崩れにより一部の道路は通行止め、
下田で唯一の電車伊豆急行も止まり、
半ば陸の孤島という状況になっていました。

そんななか、移住して間もない頃に、地元の方から
こんなことを言われたのを思い出しました。
「災害があって道路が寸断されても、そこらに水は湧いてるし、
海には魚がいるし、山にも食べるものがたくさんある。ここは安心だよ」

下田近辺の海の中。たくさんの魚が回遊中

自宅近くの海の中をのぞくと……こんな世界が広がっています。

今回の土石流は人的要素により被害が拡大したようですが、
地形によっては土石流は避けられない災害ともいえます。

土石流を注意喚起するための標識

自宅近くの土石流を注意喚起するための標識。自治体の指示に耳を傾けることも大切ですが、自宅周辺の地形を知ることの大切さをあらためて感じました。

そもそも地形というのは火山活動や波、雨風によって
刻々と変わっていくものです。

龍宮窟

都会にいるとつい忘れてしまいますが、火山でできた半島、伊豆では動きを感じさせてくれる地形が身近なところに多くあります。こちらは下田市の龍宮窟

そしていま、毎年のように、
数十年に1度といわれる規模の災害が起こっています。
災害が起きにくいといわれていた地域を襲うこともあり、
どこにいようが安心できない、という状況なのかもしれません。

地震、津波、豪雨による河川の氾濫に土砂災害、台風に竜巻に……
考えたくはないですが、すべてが起こり得ること。
自分たちの身の上にもいつ何が起こるか、誰も予測ができません。
万が一の……いや、必ず起こる災害にしっかり備えていきたいと、
わが家の暮らしをいま一度見直してみました。