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下田で始まったクラウドファンディング
「新型コロナから伊豆下田を守りたい!
緊急支援プロジェクト」|Page 2

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.082

Page 2

観光のまち下田は、いま……

向に収まる気配のない新型コロナウイルス感染拡大により、
不便な日々を過ごされている方も多いかと思います。
そんななか、最前線でこの病気と闘っている医療関係の方々、
そして感染リスクを伴いながらも社会がいつもどおりに機能するために
仕事を続けている方々には本当に感謝の言葉しかありません。

下田の夕陽

最大限のリスペクトを受けるべき医療従事者が差別を受けるという悲しいニュースもありました。不運にも感染してしまった人の家に投石や落書きがされたとの話も。このコロナ禍で人間や社会の弱い部分がさらけ出されています。

前回、この連載を更新したときとは、
ここ伊豆下田の状況もかなり変わってきました。
近隣自治体や下田市でも数名の感染者が確認されたのです。
ほかの多くの地方と同じく、高齢化が進み、
医療機関のキャパシティが少ない地域ということもあり、
住民のひとりひとりが危機感を持って過ごしています。

下田のビーチ

長い休校中の娘と近所のビーチでボール遊び。遊びの場にも学びの場にも、食料調達の場にもなる海。海の近くの暮らしは津波などのリスクもあります。そのリスクと引き換えにこの豊かさがある。そのありがたさをあらためて噛みしめる日々です。

そんな下田の主幹産業は「観光」です。
観光資源のメインは夏のビーチではありますが、
温泉や開国・黒船来航の歴史、豊富な海の幸もあり、
夏以外も週末や連休となるとにぎやかになる観光のまちです。
移住してから知り合った方の多くが
宿泊施設や飲食店などの観光業を営んでいます。

また、いわゆる観光業でなくとも、
どこかで観光と結びついている人がほとんど、というまちです
(僕の仕事でいうと、養蜂場でつくったはちみつは
観光施設でお土産として売られていますし、
工務店では観光施設を手がけることが多いです)。

そんなまちなのですが、いまは新型コロナ感染拡大から地域を守るため、
観光客を受け入れることができません。
多くの施設は閉められていて、
予定されていたイベントも中止が決まっています。
それは観光地としては身を切るような苦渋の決断なのです。

閉鎖された駐車場

報道で目にした方も多いかと思いますが、東京圏から海に出かける方が多く、近郊の海に隣した観光地では感染者拡大のリスクを避けるため駐車場閉鎖などを余儀なくされています。ここ下田も同じ状況で、やはり駐車場を閉鎖しています。

では果たして、この夏はいつものように
観光客を受け入れることができるのか? 
多くは個人経営の宿泊施設や飲食店です。
もしも、夏までに新型コロナが終息せず観光客が戻らないのであれば、
かなり厳しい状況となることは明らかです。

今回は、そんな状況にあるこのまちで始まったクラウドファンディング
「新型コロナから伊豆下田を守りたい! 緊急支援プロジェクト」
の取り組みについて紹介します。

下田の海