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第43話・三宮駅付近で
立ち飲み居酒屋めぐり。
高架下エリアは
時間を忘れる楽しさ!

グレアムさんの神戸日記
vol.043

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阪急三宮駅西口付近、JRと阪急両線路の間には、細い路地道があり、そこには格安の立ち飲みやバー、レストランが所狭しと並んでいます。先日その路地を歩いていると、僕を呼ぶ声が。友人のマークです。彼に会うのは久しぶり!

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マークはいつもの馴染みのお店〈おおえす〉にいました。→地図 狭い店内は、フレンドリーなママさんとお客さんとでいつも賑やかです。マークは少し落ち込んだ様子。「なんて日だ! なんでみんな互いに脅しあってるんだ! なんでみんな仲良くできない? 僕は人間が大好きだし、平和な世の中が大好きなんだ!」マークは少し酔ってるのかな?

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僕はアルコールを飲まないので、烏龍茶を注文しました。串かつメニューが豊富なので、アスパラ、蓮根と椎茸をチョイス。隣に座っていたサラリーマンがマークを励ましてくれています。「大丈夫だよ! 平和を好む人たちは世の中にたくさんいるよ! 仕事で海外にもよく行くけど、みーんなハッピーでいい人ばっかりだよ!」

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マークは納得がいかない様子。「そんなこと信じられないね、この腐った世の中を見てよ! ああ、世界中の人たちにお酒を配って、みんなで楽しく過ごせればいいのにな」そこへママがたくさんのお酒をトレーにのせて運んできました。マークからほかのお客さんたちへの奢りなんだだそう。「お金なんかより、こういう小さな幸せのほうが大事なんだよ」

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しばらくして、お店のママさんとお客さんたちに別れを告げ店を出ると、マークはまだ物足りない様子。「幸せは長くは続かないんだよな」そして、「だけど悲しいのもあっという間だ。焼き鳥食べに行こう!」

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路地を挟んで向かい側にあるお店〈まんよし〉、こちらもいつも賑わっている楽しい雰囲気のお店です。焼き鳥のメニューが安くて豊富。マークも大満足の様子。→地図

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少し路地を歩くと小さなジャズバー〈茶房 JAVA〉があります。→地図 聞いたところによると相当古いお店のよう。ライブコンサートをやっていたので入ってみました。マークも楽しんでいます。「ジャズは最高! 過去も未来も関係なく、今この瞬間を生きるってこと。楽器が弾けるってすばらしいな。世界が終わるまでに何か弾けるようになれればいいな」

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マークはどうやら高架下の2階に、お気に入りのお店を最近見つけたようです。と、階段を登ろうとしたところで友人のたけし君とばったり。会社で大きな契約を結び工場の拡大を成功させたそうで、とても上機嫌なたけし君。一方のマークは、「みんな揃って拡大したがる。もうたくさんだ、僕は拡大なんてまっぴらだね」とのこと……。

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2階に上がると、狭い通路が線路の真下に延びていて、バーや古いオーダーメードの服屋さんが並んでいます。僕が昔よく通った、畳でくつろげる〈hanabishi〉という古いカフェもここにあります。行きたかったけれど、今夜はたけし君と居酒屋に行くことになりました。

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〈三宮高架下市場〉は、たけし君お気に入りのお店。「安いんだけど、それを感じさせないほどおいしいんだ!」。電車が通るたびにお店全体が揺れますが、マークは気に入った様子。「これは良い! 僕らがここにいる間、世界は動き続けていることを思い出させてくれてるようだ!」→地図

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何杯か飲んだ後に、やっと辿り着いたマークお気に入りの〈スタンド Gonta〉→地図 ここはワインのメニューも豊富な立ち飲み屋さんです。僕は今夜6杯目の烏龍茶を、マークとたけし君は何杯目だろう。マークはまたお客さん全員にお酒を配りたがりましたが、混み合いすぎていたため両隣の人たちで我慢したよう。「世界の終わりが来なかった時のために、少しお金も残しておいたほうがいいかな」とマーク。

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夜も更けてきたので1階へおりて締めのラーメンを食べることに。〈悦記〉は餃子専門店とありますがラーメンもおすすめ。→地図 夜はいつも賑わっていて、店内で飲んでいる人もいます。帰る間際、マークは言いました。「世界中の人たちにラーメンを配ってあげられたらなぁ! 人生において温かいラーメン以上に、シンプルに人を幸せにしてくれるモノなんてあまりないと思うんだ」

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