沖縄県・竹富島
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料理長は、国際コンクールでの入賞経験もある中洲達郎さん。これまでは軽井沢のホテルなどで正統派フレンチのシェフとして活躍してきたが、食材調達が特に難しい竹富島では、“琉球ヌーヴェル”という新しいジャンルを創出し、地元食材の発掘に勤しむ。自家用以外で農作物をつくらなくなってしまった島の人たちも、彼の熱意に応えて改めて土地を耕し、野菜などの生産を始めている。「今は石垣島から通っていますが、できればいずれは竹富島で暮らして、生産者の方々ともっと親しい関係を築いていきたい」と中洲シェフ。写真の料理は「竹富産クルマエビのセビーチェ」。エビの養殖業は25年ほど前から始まり、農業から観光業へ転換後間もない頃の人々の生活を支えた。