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連載

ユキノチカラの主役たち(1)
開発した商品は、
“昔ながら”と“いま”がつまった、
人にすすめたい西和賀の味

岩手県西和賀町・ユキノチカラプロジェクト
vol.007|Page 3

posted:2017.2.14  from:岩手県西和賀町  genre:ものづくり / 活性化と創生

sponsored by 西和賀町

〈 この連載・企画は… 〉  岩手県の山間部にある西和賀町。
積雪量は県内一、人口約6,000 人の小さなまちです。
住民にとって厄介者である「雪」をブランドに掲げ、
まちをあげて動き出したプロジェクトのいまをご紹介します。

editor's profile

Hiroko Mizuno

水野ひろ子

フリーライター。岩手県滝沢市在住。おもに地元・岩手の食や暮らし、人にまつわる取材や原稿執筆を行っている。また、「まちの編集室」メンバーとして、「てくり」および別冊の編集発行などに携わる。

credit

撮影:奥山淳志

Page 3

すっきりまろやかな西和賀産どぶろく〈ユキノチカラ〉

西和賀産業公社×小笠原一志/デザイナー

3つ目は、西和賀町初のどぶろく、その名も〈ユキノチカラ〉だ。
「すっきりとした酸味があって飲みやすいお酒です。
まろやかな甘口で、女性にも楽しんでもらえると思います」
製造元である株式会社西和賀産業公社の米澤清人さんは、太鼓判を押す。

西和賀産業公社の米澤さん。

西和賀産業公社は、地元の豊富な資源を生かすため幅広い事業に取り組んでいる。
西ワラビや西和賀産ソバの栽培や特産化に留まらず、温泉施設やレストランの経営など
西和賀オンリーワンの価値を発信するため果敢に挑戦してきた。
昔から各家々で味わっていた〈大根の一本漬け〉のブランド化にも取り組み、
オーナー制による大根の一本漬けは、
県内外にリピーターを持つ人気商品となっている。

毎年およそ2万本におよぶ大根の一本漬けを仕込む。

大根は冬の大事な保存食。キレイに並んでいるのは、寒ざらし中の凍み大根だ。

売り込む商品がいろいろあるなかで、なぜ、どぶろくづくりを?
「気候風土はもちろん、西和賀には魅力的な食べ物がたくさんあります。
おいしい食があるのだから、それに合った地元の酒があればもっといい。
食と酒を一緒にアピールできたらと考えたのがきっかけです」と米澤さん。
とはいえ、仕込みを担当する米澤さんをはじめ、同社のスタッフにとって
どぶろくづくりは初めての試みだった。
最初は、どんなどぶろくをつくりたいかをイメージするため、
他地域のどぶろくを味わって、「目指す味」を舌や香りで確かめていった。
試飲や視察をするなかで、手本としたのは気候や環境が西和賀町と近い
岩手県遠野市でつくられる〈MILK-INN江川〉のどぶろくだ。
仕込み水に使ったのは、西和賀町左草地域の清らかな地下水。
西和賀産の米を低温でゆっくりと発酵させて、上品な甘口に仕上げた。
まさに西和賀ならではの価値を生かしたお酒が、昨年2月に誕生したのである。

芳醇な香りがあふれる〈ユキノチカラ〉。

仕込み樽のどぶろくは糖度15度を超える。

初年度は1000本を仕込んだが、早々と完売。
デビューから2年目の今年は仕込み量を増やし、売り込みにも気合い十分だ。
「プロジェクトの取り組みを通じて、雪がもたらす恵みをあらためて感じています。
デザイナーさんと打ち合わせを重ねる過程で、
自社の商品を押し出すことだけでなく地元事業者同士のつながりを持ち、
西和賀全体でひとつのイメージを打ち出していくことが大事だと実感しました」と米澤さん。
ユキノチカラによるブランディングは、
事業者ひとりひとりの意識にも小さな変化を生みだしている。

ユキノチカラプロジェクトから生まれた商品の数々。
次回も引き続き、その主役となる事業者と商品を紹介します。

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