colocal コロカル マガジンハウス Local Network Magazine

連載の一覧 記事の検索・都道府県ごとの一覧

連載

ユキノチカラの主役たち(1)
開発した商品は、
“昔ながら”と“いま”がつまった、
人にすすめたい西和賀の味

岩手県西和賀町・ユキノチカラプロジェクト
vol.007|Page 2

posted:2017.2.14  from:岩手県西和賀町  genre:ものづくり / 活性化と創生

sponsored by 西和賀町

〈 この連載・企画は… 〉  岩手県の山間部にある西和賀町。
積雪量は県内一、人口約6,000 人の小さなまちです。
住民にとって厄介者である「雪」をブランドに掲げ、
まちをあげて動き出したプロジェクトのいまをご紹介します。

editor's profile

Hiroko Mizuno

水野ひろ子

フリーライター。岩手県滝沢市在住。おもに地元・岩手の食や暮らし、人にまつわる取材や原稿執筆を行っている。また、「まちの編集室」メンバーとして、「てくり」および別冊の編集発行などに携わる。

credit

撮影:奥山淳志

Page 2

サンタランドの素朴で安心・安全な〈ぽんせん〉

まず紹介するのは、懐かしくてやさしいお菓子
〈サンタランドのぽんせん〉だ。ぽんせんとは、
玄米やでんぷん粉などの生地を型に入れて焼いた素朴なお菓子。
ぽん、とすぐに焼きあがることが、名の由来だという。

サンタランド×小笠原雄大/デザイナー

そのぽんせんを、半世紀近くつくり続けてきたのがサンタランド株式会社だ。
かつては他県に本社を持つせんべい会社の製造工場だったが、10年ほど前に独立。
現在の社名で再スタートした。
前の会社時代から工場長を務める高橋文和さんは、ぽんせんひと筋29年のベテラン。
同社の商品は昔も今も、添加物、合成着色料、科学調味料、保存料を一切使っていない。
シンプルなお菓子だけに、味のアレンジは長く愛されるためにも重要なポイント。
文和さんは「健康的で安心・安全、誰もが楽しめるぽんせん」を食べてもらおうと、
常に新商品づくりに情熱を注いできた。
もはや覚えきれないほどの味を生み出したが、
現在も、玄米、小魚、キャラメル、チーズなど
バラエティに富んだ約50種のぽんせんを製造している。

カワイイ外観のサンタランド。

昔ながらの機械で、ひとつずつ焼きあげる。

子どもにも安心して食べさせられるおやつ。

そして、〈ユキノチカラプロジェクト〉参加にあたって、
新しく登場したのが〈雑穀ぽんせん〉と〈こんにゃくぽんせん〉だ。
雑穀ぽんせんは、西和賀産玄米を生地に、
岩手産の大麦、あわ、ひえ、黒豆をミックスして焼きあげた。
サクッとした歯ざわりと玄米の香り、雑穀それぞれのおいしさが口の中に広がり、
しょうゆとゴマふたつの味を楽しめる。
こんにゃくぽんせんは食べた時の食感がおもしろく、クセになると評判だ。
国産こんにゃく粉とでんぷん粉を練り合わせた生地をベースに、
岩手産イサダ(桜あみえび)味とワカメ味、西和賀産しいたけ味の3種類。
子どものおやつはもちろん、「お酒のつまみにもぴったりですよ」と文和さん。
昔ながらの機械を使って、一枚一枚焼き上げる作業は、
手づくりと変わらない手間ひまがかかる。
新パッケージはそんなつくり手の温もりが感じられる。

素朴でおいしいサンタランドのぽんせんたち。

湯田牛乳をたっぷり使ったスイーツ〈ゆきぼっこ〉

湯田牛乳公社×デザイナー/木村敦子

西和賀町といえば、昔から酪農が盛んな土地。その牛乳を使った
乳製品の開発や販売を行っているのが株式会社湯田牛乳公社だ。
この会社で、湯田牛乳を使った製品づくりに
日々思いをめぐらせる開発担当者・高橋法子さんがいる。
西和賀町で生まれ育った法子さんは、
「県外の大学に進学した際も、牛乳を送ってもらっていた」
というほど湯田牛乳への愛が強く、現職は天職だと笑う。

商品開発には妥協しない法子さん。

入社以来、〈やわらかカスタード〉〈プレミアム湯田ヨーグルト〉〈牛乳寒天〉など、
数々の人気商品を送り出してきた。
そして、〈ユキノチカラプロジェクト〉で西和賀の雪をイメージしてつくった
自慢の新商品が〈ゆきぼっこ〉だ。
湯田牛乳をたっぷり贅沢に使い、生クリームと砂糖を加えたゆきぼっこは、
もっちりとした食感と口に入れた時の牛乳の香り、
舌に広がる濃厚な味わいがたまらないミルクプリン。
牛乳の優しい甘さがクセになる一品である。

1個100キロカロリーというヘルシーさもウリの〈ゆきぼっこ〉。

おいしさの秘密は、言うまでもなく原材料の湯田牛乳だ。
酪農家が自家生産した牧草やトウモロコシを食べて育った牛は、
厳しい寒さの西和賀で冬を越し、乳質のいい生乳をつくる。
西和賀と金ヶ崎、花巻の酪農家15戸から毎日集荷される新鮮な生乳は、
たんぱく質やカルシウムなどの栄養素を損なわないように、低温で殺菌。
その素材のおいしさを存分に引きだそうと、何度も何度もスタッフ皆で試作を繰り返し、
滑らかな口触りのミルクプリンが完成した。

西和賀産の湯田牛乳をたっぷり!

厳しい寒さが良質な生乳を生む。

町内の直売所〈結ハウス〉では湯田牛乳のソフトクリームも人気!

ゆきぼっこのネーミングは?と法子さんに尋ねてみると、
雪を踏んだとき長靴の底にへばりつく「雪ぼっこ」から名づけたとのこと。
ギュッと踏みしめた雪がくっつく感覚は、雪国に暮らす人間だけが知るものだが、
「冬の西和賀に来れば、存分に体験できますよ」と笑う。
「展示会では自社商品だけでなくブランド全体のことや西和賀全体のこともアピールするようになり、プロジェクトメンバーとの一体感が生まれました」と法子さん。
ゆきぼっこを商品としてどう伝えるかだけでなく、
どうやったら西和賀をわかってもらえるかを考えることで、
故郷・西和賀の「らしさ」を見直すきっかけになったと話す。

Tags  この記事のタグ

Recommend