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連載

小豆島のダイダイでぽん酢をつくる

小豆島日記
vol.049

posted:2014.3.24  from:香川県小豆郡土庄町  genre:暮らしと移住

〈 この連載・企画は… 〉  海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。

writer's profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が異様に強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家を改装し、カフェをオープン。
http://homemakers.jp/

地元の素材を商品化するプロジェクト。

私たちが暮らしている肥土山では、柑橘を育てている農家さんが何軒かあります。
温州ミカンやダイダイ、スイートスプリング、ネーブルオレンジ、
とにかくたくさんの種類があって、いまだに種類が見分けられない(笑)。
私たちのじいちゃんが残してくれた畑にも、ダイダイ、スイートスプリング、
金柑などの木が残っていて、毎年冬になると実をつけてくれます。
冬の間は、自分たちで収穫した分に加えて、
いつも誰かからもらった何かしらの柑橘が家の中に。
風景の中にも柑橘があって、オレンジ色の実がなっている景色が
肥土山らしさのひとつだったりします。

柑橘のある風景。私たちの家のすぐ裏の畑。

収穫したダイダイ。葉つきのダイダイは鏡餅などのお正月飾りに使われます。

この柑橘の栽培も少しずつ減っているそう。
後継者がいない、サルの被害が大きい地域では
温州ミカンの生産が難しくなっているなど、いろいろな理由から。
あと、日本人のミカンの消費量がここ30年で3分の1くらいになったそうで、
需要が少なくなっている、高い値段で売れないというのも理由のひとつなのかも。

そんななかで、いま地元の人たちと一緒に、小豆島のダイダイを使った
ぽん酢をつくるプロジェクトを進めています。
ダイダイは、ゴツゴツとした大きな柑橘。
名前が、「代々」「代々栄える」に通じることから
縁起のいい果物とされ、鏡餅などのお正月飾りに使われます。
そのまま食べるととても酸っぱいので、果汁をしぼって調味料として使うことが多く、
地元のおばちゃんたちは、ダイダイの果汁を冬に絞って冷蔵庫で保管していたりします。

ワタ(果実のまわりの白い部分)は苦いので絞る前に剥きます。

スクイーザーでひたすら絞る。思ったよりもたくさんの果汁。

自家製ぽん酢づくり。お醤油、昆布、かつお削りなどを使って。

去年の冬は、自分たち用に家でつくってみましたが、
今年はいろんな方々と一緒に本格的な商品化を目指して。
先日、ダイダイを栽培している生産者さん、島のお醤油屋「高橋商店」さん、
農業普及センター、産業技術センター発酵食品研究所の方など約20名で、
試作品第1号の試食会。
会場は、うちのカフェで。

ぽん酢の試食用に、サラダや白菜蒸し、湯豆腐などを準備。

島のお醤油屋「高橋商店」さんが製造を担当。説明される高橋 淳社長(右)。

農業普及センターや産業技術センター発酵食品研究所の方なども参加。

味、デザインなどいくつかの視点から採点。

朝から、ぽん酢を試食するための、湯豆腐や白菜蒸し、サラダなどを準備。
顔合わせを終えて、さっそく試食開始。
「ダイダイの香りがもう少しするといいねぇ」
「パッケージはもっとシンプルなほうがいいかも」
「この価格でもいけるのかな」
など、それぞれが思うところを話し合いました。

そして試食会後は、ごはん会。
こんなふうにして地元の人たちにカフェを使ってもらえるのは、とても嬉しいこと。
ここから、新しい商品が生まれる。
ワクワクします。

試食会のあとはごはん会。

まだまだ始まったばかりのプロジェクト。
これから、味、デザインなど少しずつ改良していき、定番商品にすることを目指します。
そして、こういうひとつひとつのプロジェクトが、
柑橘のある風景、お醤油屋さんのある風景の維持に繋がればいいなと。

information

map

HOMEMAKERS

住所 香川県小豆郡土庄町肥土山甲466-1
営業時間 土曜(喫茶のみ)13:00~17:00(L.O. 16:00)
日曜(喫茶&カレー)11:00~17:00(L.O. 16:00)
http://homemakers.jp/

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