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住宅街で畑つきの大きな家。
気になる物件の内見へ、
伊豆下田の旅|Page 2

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.014

Page 2

待ちに待った内見のため下田へ

月に行った伊豆南部の旅で見つけた気になる物件は、
家主さん、不動産屋さん、僕らの都合がなかなか合わず、
内見できるのは1か月ほど先となりました。

早く内見したい……、でも都合が合わないのではしょうがない。
その1か月、じっくり考えるのにちょうどよい期間だと思うことにしました。
本当に伊豆でよいのか? 下田でよいのか? この物件でよいのか?

東京に戻ってから、もう一度、伊豆やその他の地域も含めて
ネット上で物件の情報収集をしました。
でも、すればするほどに下田の物件が
自分たちには合っているような気になってきます。

その物件の引っかかる点は立地が郊外の住宅街という雰囲気なこと。
ひと通りの施設が揃っている下田駅から近くて
生活に便利そうではあるのですが、
自分たちの思い描いていたような田園風景、里山の雰囲気ではありません。

ただ、三重の家は理想に近いような雰囲気ではあったものの、
いままで住んでいた東京とのあまりの環境の違いに馴染めずに
そこへの移住を断念したという経緯もあります。
そこで伊豆を探し始めたということを考えると
このような立地で暮らし始めるのがよいのかもしれません。

そして住宅街といってもこの物件の敷地は広く、
自分たちの野菜をまかなえるくらいの畑はできます。
環境はともかく求めている暮らしはできそうです。

外観の写真を何度も何度も見返しては
どんな暮らしができるのか妄想する日々。
そうこうしていると、1か月が経つのは早いもので、
いよいよ内見の日がやってきました。

その日、朝早く下田に到着。
内見の前に、知人のお兄さんが下田で野菜をつくりながら
暮らしているということでお話をうかがう約束をしていました。
待ち合わせ場所は下田市に9か所あるという海水浴場のひとつ、
吉佐美大浜の駐車場です。

吉佐美大浜はリゾート感あふれるサーファーにも人気の海。
暖かい下田といってもまだ3月。
まだまだ冷たいのでしょうが、気合いの入ったサーファーたちが
気持ちよさそうに波に揺られています。

知人のお兄さんは、下田に勤務することをきっかけに
東京から移住したそうです。
その駐車場からすぐ近くにある畑に案内してもらいました。
仕事の合間をぬってこちらで畑仕事をされているとのことです。

海からの気持ちよい風の抜ける畑。大根を畑から抜いていただきました。写真ではわかりにくいですが、畑が一段あがっているので水はけがよく、おいしい野菜が育つそうです。海風をあびて育った大根、美味でした。

そして、畑のすぐ近くには彼が下田の両親と慕う
河井文博さん、恵美子さん夫妻が営む民宿〈真砂(まさご)〉がありました。
「泊まるとこ決まってないなら泊まれるか聞いてみましょうか?」と。

今回の旅では車中泊をメインに、疲れたらどこか宿泊先を探そうと
考えていたので宿は特に決めていません。是非にとお願いしました。
紹介ということもあり、急なお願いにもかかわらずお受けいただいて、
その日と翌日と宿泊させていただくことになりました。

東京の知人からそのお兄さん、そして彼が下田の両親と慕う河井さん。
こうしてつながっていく縁に感謝し、そしてわくわくしてしまいます。
(旅の際には予定を詰め込みすぎずにいると
こうして縁がつながりやすいのです。
無計画なだけといわれればそれまでですが……)

そして物件に向かいます。
1か月間、外観の写真を見ながら妄想を膨らませていた物件の中を
やっと見られるということで、期待に胸を膨らませ車を走らせます。
物件に到着し、不動産会社の社長と家主さんと挨拶をすませ、
さっそく、家の中へと。