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たえさん(別府市)

渋谷直角の美女とスカイプ
vol.006

posted:2013.3.16   from:大分県別府市  genre:エンタメ・お楽しみ

〈 この連載・企画は… 〉  全国の地元を愛する女の子にスカイプでオンラインインタビュー! 
その地域の魅力をいろいろ教えてもらいます。
ライター&漫画家の渋谷直角によるニッポンローカル美女探訪。

writer profile

Chokkaku Shibuya

渋谷直角

しぶや・ちょっかく●1975年、東京都生まれ。ライター、漫画家。雑誌「SPA!」や「ケトル」などで活躍中。人気ブログ「ロベルトノート」をまとめた書籍『直角主義』(新書館)が絶賛発売中。

コロカルっぽい会話もしていくぜ!

『コロカル』の編集長から、
「もう少し、美女に地方の話を訊いて欲しい……」
というやんわ~りと ダメ出し をもらいましたこの連載!!
でもごもっともです!!!!(素直)
せっかく各地方の美女が登場するんですから、
その美女のアテンドで旅してるような気分
みなさまを連れていきたいものです!!!
そんなことを踏まえて今回登場する美女は 大分県 から!!
別府にてアートNPO活動を行っている、たえさんです~っ!!!

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今回のスカイプ美女

たえさん
(別府市在住 27歳・BEPPU PROJECT

※ページ最後にスカイプやりとりのまとめ動画あります!

Page 2

こんにちは。

こんにちは。

タエさん。えっと、どういう字をかくんですか?

女へんに少と書いて、妙です。

あ、「ミョウ」と書く…。

そうです。

T、A、E……、や、なんでもないです。
↑ホントに何を言おうとしてたんだろう……。

……?

今、そちらはどこなんですか?

今、事務所です。

なんの事務所ですか?

私は、アートNPO に勤めていまして、
地域の中で アートプロジェクト をするような仕事をしているんです。

ほうほう。別府で。

はい。

アートプロジェクトを。

はい(笑)。

具体的に、アートプロジェクトってどういうことやるんですか?

うちはですね、アーティストの方と 別府のまちをリサーチ したりして、
今、別府の商店街の中に、空き店舗を利用した
リノベーションスペース があるんですけど、
そこにたとえば1か月間滞在していただいて、まちを一緒にリサーチして、
インスピレーションを得て作品を制作、発表していただく、
というようなプロジェクトを行ったりしています。

う…、なるほど。じゃあアーティストの人が1か月別府で過ごすんですか?
↑なんか難しそうな匂いを感じて狼狽える。

そうですね。はい。

ほえー。え、じゃあそのお世話というか、
コーディネーターみたいなのを たえさんがやってるんですか?

そうですね。うちには15人スタッフがいまして、みんなでやっています。

すごいですね。大変ですね。

うん、でもすごい楽しいですよ。
自分が知っていると思ってるまちを、たとえば海外から来られる方もいらっしゃるので、
海外のアーティストの方と一緒にまちを歩いたりすると、また違う視点があって、
「あ、こんな場所もあるんだ」って発見もあるので。面白いです。

はあはあ。今までどんなアーティストをアテンドしたんですか?

私は、別府のほうでは、アテンドというよりも、
アーティストを選ぶ キュレーターという 人がいるんですが、
その人たちの、アテンドはしたんですけど。

あ、キュレーターさんのアテンドをしたんですね。

別府では。そうですね。

別府では?

Page 3

私、別府でも活動してるのと、
大分県の、国東半島(くにさきはんとう) という
不思議な形をした半島があって、
今そちらでも昨年からアートプロジェクトを進めてるんですが、
そちらではアーティストのアテンドをしてますね。

ふーん。国東半島。不思議な形なんですか?

上から航空写真を見ると、ほぼ円形の形 をしていて、半島の真ん中に山があって、
山を中心として、峰と谷が海に広がっているような形をした……。

へえー。アーティストさんはそこに1か月住むんですか?

国東半島のは、今やってるんですけど、写真家の石川直樹さん に、
その都度、1週間とか入って、写真を撮っていただいたりしています。
昨年は1か月間、千葉正也さんというアーティストに住んでいただき、
1か月間で絵を描いていただいたりしました。

じゃあ、今、石川直樹さんは国東半島にいるんですか?

や、石川さんは、あちこち飛び回っているんですけど(笑)。
今年の始めのほうに、お越しいただいて、狩猟の撮影を行っていただきました。

狩猟? マタギ 的なやつですか?

そうです。

猪とかを撃ったりしてるのを?

していらっしゃる方のそばにいて、撮影を行ったり。

へえー。……食事とかもアテンドするんですか?

そうですね、します。

……その後、「飲みましょうよ」的なことにもなるわけですか?

そうですね。地域の人たちと、アーティストを囲んでお食事会もさせていただきますね。

じゃあ、お酒もかなり飲めないと厳しいわけですか。

そうですね。九州なので、地元の人はみなさんお酒は大好きですから。

たえさんも?

私はクルマでの移動が多いので、あまり飲めないです(笑)。

ああ、じゃあアレですね、こう、ヤバイとき には逃げられるわけですね。

ヤバイときってなんですか(笑)?

こう、「ホテルまで連れてってくれ」みたいな。
↑ゲスな質問、好き。
「ちょっとどうかい?」みたいな……。

ははははは。ないですないです(笑)。

そうですか。みなさん純粋にアートを制作してらっしゃる……。
↑でも引き際はスマートに!(そもそもの質問がゲスなのだが)

そうです(笑)。

いちばん苦労するところってどういうところですか?

うーん、今やっている地域は、高齢の方が多い地域でもあるので、
現代アートといっても、どういうものか伝わらないことが多いので、
どう言い換えてわかりやすく伝えていくか、ということがすごく……。

なるほどなるほど。

地元の方に「こういう人が来るんですよ、こういう作品ですよ」
という伝え方が難しいですね。
言葉では説明しにくい分野なので、どうお伝えすればいいのか、っていう……。

興味持ってもらうには、ってことですよね。
たえさんはこの仕事、何年くらいやってるんですか?

私はここ、2年くらい です。

その前は何やってたんですか?

その前は大学院生でした。大阪で。
大阪では都市計画からアートを見る、という感じでやっていました。

アート一筋。

アート一筋と言えばそうかもしれないです(笑)。
大学の時に勉強してたのがすごい楽しかったので、展覧会を作ったり、
アートフェスみたいのをまちの中でやったりする4年間だったので、
こういう仕事があるんだ、って知ったのも、その流れだったりするので。

へえー。じゃあ、今、めっちゃやりがいを感じてるんですね。

やりがい(笑)。うん、感じてます。

あ、僕、別府、一回行ったことあります。

そうなんですか! へえ~。

小学生の取材で。
↑全国の小学生にインタビューしに行っていた。
今の景気ではそんな無茶な連載できないでしょうなあ……。

どこへ行ったんですか?

なんか……、ワニがいっぱいいるとこ……。

あー、地獄めぐり の。

あ、そうです!

鉄輪(かんなわ)ってエリアです。湯けむり がいっぱい見られませんでした?

あ、ありました!

あの場所はすごいですよね。湯けむりとワニが(笑)。

あそこにもアーティストさん連れてったりするんですか?

連れてきますよ(笑)。

へえー。
↑広げられない

………。

で、でも、アーティストの人ってムラというか、
変わってる人 も多いじゃないですか。
↑ので、話題を変える……。

うんうん。そうですね。

ふざけんなよ、テメーよぉ!
みたいなことも多いんじゃないですか?

いやっ(笑)、そんなにはない……、ですけど、うん。

お? なんですか?
↑またゲス展開!

うーん、ちょっと困ったりすることはあるかもしれないですね(笑)。
詰まっていたプランが大幅に変わりそうだ、とか。

あー、はいはい。やっぱこの作品やめるわ、的な。

そうそう。「え、今!?」みたいな(笑)。

ははは。そういう時はどうするんですか?

えーと……。

2ちゃんに書き込んだり?

交渉していきます。落としどころを探していきますね。
↑僕の質問は華麗にスルー。

ストレスはあるんですか?

ストレス……、そうですね。まだ慣れてなかったり、
仕事としても初めてのことが多かったりするので、
そういう意味でのストレスみたいなのはあるかな。

発散はどうやってするんですか?

発散! 最近できてないかもしれない(笑)。

あら。溜め込むだけ?

でも、別府には たくさん温泉がある ので、ちょっと気分転換しよう、って、
↑別府といえば!
お風呂へ入りに行ったりはしてます。

ああ、へえ。いいですね。オススメ温泉は?

私が好きなのは、柴石温泉 というところで、
そこは内湯と、露天と蒸し湯というサウナのようなところがあって、
210円で入れる んですよ。

へえー! 安いすね。

私、初めて別府に来たときに、そこの温泉にいってすごいビックリして。
お湯もいいし、山の中に入って行くようなところなので、景色も変わりますし。
すごくオススメです。

結構、遠いんですか?

いえ、クルマで、市内から15分くらいで行けますし、
さっきおっしゃってたワニのところからは5分くらいで行けます。

へえー。近いんすねえ。温泉かあ……。
↑何訊こうか考えている

ふふふ。

えと、別府って馴染みのある場所だったんですか? そんなこともなく?
↑流れをぶった切り……。

なかったです。ぜんぜん知らなかった場所です。

そうなんだ。じゃあ会社の人に、
「君は、別府です」みたいなことを言われて来たんですか?

や、違います(笑)。そんなのではなくて、大学院のときに、
九州をグルっと旅をしてて、最後、別府に立ち寄ったんですね。
商店街の空き店舗をリノベーションしてるよ、っていうのは知ってたので、
ちょっと見に行って。そしたら何だこれは! と思って興味を持ち。
今、仕事してるところの人にインタビューしにいって、面白いなあ! と思って。

ほうほう。

そこで、「こういう仕事してみたいです」って言って。
そしたら、ご縁があって。就職が決まったんです。

へえー、じゃあ面接とか試験があったワケじゃないんですか。

試験はないんですけど、調査しに来たときに、一番トップの人にヒアリングして、
スタッフ全員にもヒアリングして。それぞれ考え方もキャラもバラバラで。
それがすごい面白かったのと、やっていることもすごく興味を持って。
私が大学院を卒業する日に、式典も終わってホッとしてたら、
いきなり電話かかってきて、
来月からイベントするんですけど、アルバイトしませんか? って
お声掛けいただいたので、即決して、
1か月こっちに住み込みでアルバイト するようになって。

どこに住み込むんですか?

清島アパートという、すごく古いアパートがあって。
アーティストが住んでて、1階がアトリエになってる場所なんですけど、
そこに住まわせていただいて。

それはもう、アパートだなあ! って感じのアパートなんですか?

ものすごい昭和感のある(笑)。

トキワ荘 みたいな?

そうですね(笑)。

今もそこで?
↑古いアパートに住む美女っていうのもいいなあ、と思って

今は違います(笑)。今は引っ越してきたので、別のところに。

Page 4

大分だと、家賃とか全然ちがうんですか?

違います。広さも違います。

へえー。

ビックリします。あと、温泉つき、って物件 あるのにもビックリしました。

そんなのあるんですか(笑)。
それはマンションの中に、大浴場みたいなのがあるんですか?

そうですね。マンションもそうだと思いますし、共同温泉みたいなのとか、
あと一軒家に温泉つきで、蛇口をひねれば温泉が出る、みたいな物件が。

たえさんの家は温泉つきなんですか?

違います。

高いんですか? 温泉つきは。

そんなことないんですけど、引っ越すときに、土地勘もないし、
知ってる人もいないから、まず住みやすそうなところを探したので。

そうか、そうですよね。いわゆるそれまでの友だちがいないわけですもんね。

そうですね。今は知り合いも増えましたけど、引っ越す時は誰もいなかったの

寂しい?

うん。そうですね、会いたいなあ、って思う時に友だちに会えなかったり、
飲みに行こうって時に誘えなかったりするので。

彼氏さんはいないんですか?

彼氏ですか?

はい。

……えーと、どうですかねえ。

あっ! あれえ!?
↑この連載初の、はぐらかしキタ!

んふふふふ。

そういうシークレットな感じでいきます?

ふふ。そうですねえ。

あっ、もしや!?

ん?

石川直樹さんと!?

違いますよ(笑)。

ああ。(付き合ってるとか)あんま言えないような有名人なのかなあ、と。
↑こんなこと言ってるけど、僕、石川直樹さんとは
一度も会ったことありません(ド失礼)。

そんなことないです(笑)。

や、ほら、ストレス的なのとかも、彼氏とかいると軽減するんじゃないのかな、と。

んあー、そうです…よね。たぶんそうだと思います。

曖昧な感じで(笑)。
あのー、僕、大分って基本、『桃鉄』の知識しか……、
桃鉄って知ってます?

ゲーム。

そうです。『桃太郎電鉄』。それの知識しかあんまなくて。
大分の物件は……、かぼす園と。
↑知らない人に説明しますと、『桃鉄』はスゴロクで駅に停まって、
その土地の物件をどんどん購入し、収益を競うゲームです。

ああ、かぼすが出てくるんでしたっけ。

だんご汁、サル山パーク。関サバ、トラフグ、みたいな。
そのぐらいしか知らないです。

ああ、でも大事なポイントはちゃんとおさえてます ね(笑)。

あ、そうなんですか。さすが桃鉄!

バッチリです(笑)。

やっぱメシうまいですか。

おいしいです! ホントにおいしい。
関サバはこっちで初めて食べたんです。ぷりっぷりですし、
すごくおいしい食事が、すごく安く食べられるのにもビックリしました。

ほえー、安いって、どのくらいですか?

うーん、すごく大きな舟盛り の、刺身の盛り合わせ を頼んでも、
たぶん……、一人1000円 とか。

はははは! それは安いですね。

お魚も新鮮ですごくおいしい。
こっちに来てからよくごはん食べるようになりましたね。
もりもり。
↑もりもり、かわいい。

おいしいから?

おいしいから。食べれる量が増えたと思いますね。

やっぱアーティストの人が来たときは、お刺身連れてくんですか?

お魚もそうですけど、別府にはすごくおいしい韓国料理屋さん があって、
そこの 蒸し豚 が絶品なんです。

蒸し豚。

ホントに 忘れられない味です。食べたら。高麗房 ってお店です。

へえー、それはいくらなんですか?

いくらだっけな。お一人様……それでも1000円くらいじゃないですかね。

へえー! 基本的に物価安いんですね。

そうですね。すごく住みやすい。いいところです。

永住してもいい?

永住はまだわからないです。

あ、そうなんですか。

や、もっと行きたいところもあるし、まだ2年しか住んでないので、
なんともわからないところも多いですから。

なるほど。メシと温泉以外で、ここ素晴らしいぞ、っていうのあります?

別府はそうですね……。
別府は戦災にあっていない ので、古い路地がいまだに残っていたり、
昔の長屋が残っていたりして、そういうのが面白いですね。

古いまち並み。

古いまち並みっていうと、京都とか金沢とか、そういうのをイメージしてしまいますけど。

古都的な。

もう少しなんていうか、アジアっぽい路地裏、みたいな。

ああ、トタン屋根テイストみたいな。

そうです。あと、温泉のタイルとかすごくレトロなデザインとかがあって可愛かったり、
まちの装飾とかも不思議なデザインだったり。そういうのが面白いですね。

へえー。古い路地とかは観光名所的になってるんですか?

そうですね。別府は路地裏散策がすごくさかん で。
ひとりでも参加したいという方がいたら、ご案内してくれるガイドさんがいるんです。
その人と一緒に参加すると、別府の昔の歴史を教えてくれたりする。

へえー。その人は、アートプロジェクトの人なんですか?

あ、えっとうちではなくて、別府はまちづくりのNPOが多いんですね。
そういう人が、いろいろ古い歴史とか温泉のことを紹介してくれるんです。
別府って大型観光地というか、大人数の観光客に向けてのサービスを
すごくしてたんですけど、最近はおひとりとか、少人数の方にもサービスしていて。
そういうことをされてる方が、私たち以外にもたくさんあるんです。

なるほど~。

私たちも、昨年「混浴温泉世界」というアートフェスティバルをやって、
その時には、まち歩きっていうのを、うちのスタッフも行っていました。

「混浴温泉世界」っていうのは、混浴しようぜ、みたいなフェス?

違います(笑)。よく言われるんですけど、違うんです。
コンセプトが混浴温泉世界というもので。

はあ。で、何をしてるんですか?

現代アートの芸術祭を、まちの建物とか広場とか使って、展示を行うものなんですけど、
去年は、たとえばデパートのワンフロアがあいていたので、
空間をぜんぶ作品にするとか、
あと、別府には 別府タワー ってあるの知ってますか?

別府タワー、知らないです。

別府タワーは、通天閣にちょっと似てる んですけど、
通天閣のデザイナーがデザインしたものらしいんです。

へー。

で、タワーに「アサヒビール」っていう
順番に点いていくネオン看板があるんですけど、
そのネオンサインの点滅の仕方を変えたりして、
アサヒビールの文字の中から、いろいろな組み合わせで、
「アサ」とか「ヒル」という日本語とか、
他の国の言葉ならどんな意味があるのかとか調べて、
それで ひとつの歌を作った んですね。

へえー。歌ってくださいよ。
↑すごいフリするよね、俺……。

やっ、私は歌えない(笑)。

なんでですか。

いやいや(笑)。歌えないです。

聴きたいなあ。
↑まだ振る。

いやいや。YouTubeにアップされているので、ぜひ見てみてください。

あ、はい。へえー。それで、今は石川さんの?

そうですね。2月9日からプロジェクトがスタートしてるんですけど、
石川直樹さんが1年間撮影してくれた、国東半島の写真と、
あとフォトコンテストというのも行ってまして、それとトークイベントなどもあって。

たえさんは今、それでヘトヘトですか?

ちょっと(笑)。国東半島は別府から離れているので。

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あと、たえさんの女サイド というか……、パーソナリティといいますか、
そういうのも訊こうかなと思うんですけど。どんなことが好きなんですか?

どんなことが好き、うーーん……。

趣味ってあるんですか?

趣味みたいなのが、ある意味で今の仕事でもあるので、
展覧会に行ったりするのが好きですね。図書館に行ったり。
舞台も見に行きますし、映画も行きますし。

女子会 みたいなのもするんですか?

ああ、します。

職場の人たちと?

職場の人たちともしますし、あと友だちが関西なので、
戻ったときには京都で集まったりもします。

別府までは来てくれないんですか?

来てくれますよ。その時は 高麗房 で。

蒸し豚を。そういう時はどんな話するんですか?

話。うーん。

「やっぱインスタレーションだよね~」みたいな。
↑ものすごいテキトーなアートのイメージ。

(笑)あんまり女子会でアートの話はしない、かな?
みんなそれぞれの仕事の話をしたり、彼の話をしたり。

なるほど。あとは何かあります?

あとは、今忙しくて出来ないんですけど、料理 をするのは好きです。

ああ。それは凝った料理ですか?

いや、ぜんぜん凝ってないですよ。チャッチャと作るものばっかりで。

たとえばどういう?

たとえば。うーん、小腹が空いたときは、サラゾーメン とか。

えっ?

サラゾーメン。

な、なんですか、それは(笑)。

うちの祖父母が 奄美大島 の出身で、そこの郷土料理なんです。

あ、そうなんだ。サラゾーメン。

煮麺(にゅうめん)みたいな感じで。

それはどう作るんですか?

普通のそうめんを茹でて、お出汁を作って合わせるんです。

ああ、出汁がちょっと特徴的なんですか?

そうですね。祖母の味付けで。カツオだしと昆布だと思うんですけど。
あと、お醤油と…、とかです。

………。
↑なんとなく、納得いってない。

なんか塩梅で作っていく ので(笑)。

あんま特徴わかんないですけど(笑)。
↑ひどい。

アブラゾーメン もあります。

別バージョンが。

アブラゾーメンは夏に作ります。
夏ってそうめんをたくさん作りすぎちゃうじゃないですか。
食べれなくて残ったのを、油で炒める。
お醤油とかで味付けを整えて…、みたいな感じです。

へえ~。ゾーメンかあ。

ん?

ゾーメン。

ゾーメンじゃないです(笑)。

えっ、ゾーメンって言ってましたよね?

サラゾーメン。

サラゾーメン、アブラゾーメン。

そうです。

ゾーメンですよね?

はい。

ゾーメンじゃないですか。

ん?

ははははは! もういいです(笑)。
↑なんなんだ、この会話…。

でも、確かに、別府にひとりで来て、友だちもまだ少ないので、ってなると、
ひとり行動が多くなっちゃいますね。

や、そんなことは……(笑)。なんかすごい寂しい人みたいな(笑)。

あ、はい。
今、完全に「寂しい女」に落とし込もうとした
↑勝手に!
んですけど(笑)。

そんなことないですよ(笑)。お食事に行ったりもしてます。

雑誌とか読みますか?

あ、読みますよ。

アンアンとかブルータス、知ってますか?

知ってますよ。

今、若い人はですね、
アンアンとかブルータスを知らない
らしいですよ。

若い人は知らないんですか?

だって、ツイッターで見ましたよ。
↑ネットですべてを知った気になってる男。

そうなんですか? 面白い雑誌なのに……。

そうですかあ~? そんなことないですよ~。
↑謙虚なこと言おうとして、完全にマガジンハウスdisになってる例。

~~~~~~~~~~~~~~~~~ タイムアップ!!!!! ~~~~~~~~~~~~~~~~~

[ 直角の感想 ]

いやあ~、今回はけっこう、
『コロカル』っぽいインタビュー になってんじゃないですか?
  話してて別府、また行きたくなりましたもん。
たえさんはさすが、アートプロジェクトやってる方だけあって、
言葉も丁寧な人でしたね。笑顔が素敵な。あとは……、特にないです。(ド失礼)

[ 美女の感想 ]  (本人がいないところで美女に訊いてみました)

印象ですか…? なんか、やんわりした方、って印象でした。
ふふふ。ダメ出しですか? うーん……なんでしょう。
「ふーん」とか、「うんうん」って言ったあと、
一瞬無言になりますよね(笑)。
なんか、不思議な間合いだな、と思って(笑)。
何も言わないでおこう、と思いました。

「国東半島アートプロジェクト2012春」
2013年2月9日~3月17日 http://kunisaki.asia/

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