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どこを見ても砂・砂・砂!
「砂の美術館」

おでかけコロカル|鳥取編

posted:2013.7.11   from:鳥取県  genre:旅行

〈 おでかけコロカルとは… 〉  一人旅や家族旅行のプラン立てに。ローカルネタ満載の観光ガイドブックとして。
エリアごとに、おすすめのおでかけ情報をまとめました。ぜひ、あれこれお役立てください。

editor’s profile

Kaori Ezawa

江澤香織

えざわ・かおり●神奈川生まれ、東京在住。フリーライター。友人に誘われふらっと訪ねた鳥取の旅で、 その良さに感動し、以後、山陰と深く関わることに。「山陰旅行 クラフト+食めぐり」(マイナビ)著者。 食、旅、クラフト等を通じて、日本文化とものづくりを応援。

credit

撮影:上原朋也
取材協力:鳥取県

砂だけでできた、驚異の美術彫刻。

鳥取といえば、砂丘。
誰もが知っている(はず)の鳥取県を代表する観光名所です。
その砂丘のすぐ近くに、砂をテーマにした美術館があります。
はてさて、砂の作品とは?
実物を観ないと、ピンとこないかもしれませんが、
ここには、砂だけでできた彫刻作品である「砂像」が展示されています。
まるで体育館のような(いやもっと広い)天井の高い館内に、
巨大な砂像群がどーんと設置されています。
実際に目の前にすると、かなりの迫力があります。
例えば過去にはアンコールワット、バッキンガム宮殿、兵馬俑、などなど!
(※展示作品のテーマは時期によって変わります)。
有名建築物や世界遺産などが砂像で表現されていることも多く、
作品に近寄って見てみると、あまりに緻密で精巧な様子に
「これ本当に砂だけでできてるの?」とびっくりするのですが、
本当に砂だけだそうです。

砂像作品は1年毎に内容ががらりと変わります。
砂なので、会期が終わったら崩して、また新たに別のものを作ります。
毎年テーマを決めて、プロデューサーがその年にちなんだ内容を考えるのだそうです。
総合プロデューサーの茶圓勝彦氏は、砂像彫刻家として世界各国で活躍している人。
粘りの強い砂を使い、しっかり水で締め、型枠にはめて、まずは土台を作ります。
約8か月に渡る長い展示に耐えられるよう、土台作りは大切な行程です。
そして砂像の彫刻は、茶圓氏をはじめ、
イタリア、ロシア、アメリカ、中国、シンガポールなど、
世界のさまざまな国から集められた彫刻家によって作られます。
それぞれ作った人の個性も少しずつ表れていて面白い。
一部の作品は公開制作として、会期中にも制作の過程を見ることができます。

屋外にもいくつか作品展示があり、公園のような緑の小道を散策していると、
木の陰にちょこんと、小さな砂像を見つけたりします。
野外スペースは見晴らし良い高台になっており、
坂を上った展望台からは本物の砂丘、そして日本海が一望に見渡せます。
ドリンクなどを頼めるちょっとした休憩スペースもあり、
天気の良い日はここでただぼぅーっと寛ぐのもよいと思います。

ちなみに、砂の美術館に隣接しているお土産屋さんはなかなか充実していて、
砂丘のポストカードやピンバッジなどのオリジナルグッズの他に、
鳥取産の食品やお菓子、お酒などが品揃え良く販売されています。
鳥取の代表的農産物、らっきょうを漬けたものも種類豊富だったり。
オリジナルでは「砂チョコ」という不思議な食感のチョコレートもあります。
併せて覗いてみてください。

information


map

鳥取砂丘 砂の美術館

住所 鳥取県鳥取市福部町湯山2083-17
TEL 0857-20-2231
開場時間 9:00〜20:00(最終入場19:30)
入場料 一般 600円 小中学生 300円
(20名以上の団体の場合は、一般 500円 小中学生 200円)
http://www.sand-museum.jp

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