〈真鶴町立中川一政美術館〉で
まちの美術館の新しい魅力を発見！

デザインに注目した企画展

神奈川県の真鶴半島にある〈真鶴町立中川一政美術館〉。
長年、真鶴のアトリエで絵を描き続けた、戦後日本を代表する洋画家のひとりである
中川一政の作品を所蔵する美術館です。
コロカルで展開中の特集「真鶴半島イトナミ美術館」でも
美術館について紹介していますが、現在この美術館では
『中川一政の装丁とデザイン』という企画展が３月28日まで開催されています。

中川一政は、油絵のみならず、書や陶芸、挿画まで、多様な作品を残したアーティスト。
その作品のなかから今回はデザインという視点で、
本の装丁や商品パッケージの原画を紹介。
日々、大きなキャンバスに風景を描き続けた一政はまた、
挿画などにおいてもすぐれた仕事を数多く残していたことがわかります。

また一政が、生地に直接柄を描いたネクタイも10年振りに展示され、
デサインという側面からも一政の作品を見ることができる、興味深い展示です。

次のページ
２月、３月はイベント盛りだくさん！

Page 2

書家や音楽家が美術館に登場

また、これから３月にかけて、中川一政美術館ではさまざまなイベントが展開。

まず、２月18日、19日には、NHK大河ドラマ『八重の桜』の
オープニング映像でも作品が使われ注目された書家、
川尾朋子さんによるパフォーマンスやトークショーが行われます。
18日は、町内の小中学生などを対象にした書道教室を開催。
川尾さんの書き初めライブパフォーマンスも披露されます。

そして19日には、一政の書の魅力について、生前に一政の秘書を務め、
現在は美術館の指導員である佐佐木正俊さんと川尾さんのトークショーが行われます。
書家としても人気の高い一政の魅力に触れる２日間です。

川尾朋子さんによる書をテーマにしたイベントは２月18日、19日に開催。

さらに３月５日は、美術館のロビーがコンサート会場に。
この「ロビーコンサート」では、真鶴町在住のピアニスト森田由子さんと、
ファゴット奏者の小林佑太朗さんが共演し、
サン＝サーンスやドビュッシーなどの楽曲を演奏。
音楽ファンも美術館に足を運ぶ、いい機会になりそうです。

ピアニスト森田由子さんとファゴット奏者の小林佑太朗さんが美術館で共演。

そのほか、３月４日からは、真鶴町のアートイベント〈真鶴まちなーれ〉が開催され、
美術館の中庭にもまちなーれ出品作家の作品が登場。
期間中の３月11日、18日、19日は「ナイトミュージアム」として、
通常16時30分までの開館時間が19時30分まで延長されます（入館は19時まで）。

美術館の歩道がシェードランプで照らし出されます。

また３月11日から20日の期間限定で、箱根を拠点に旅するカフェとして活動する
〈CAFE Ryusenkei〉が、美術館の駐車場に出店。
おいしいコーヒーとともにいい時間が過ごせそう。

〈CAFE Ryusenkei〉は美しい流線型のキャンピングトレーラー〈AIRSTREAM〉を電気自動車で牽引する移動型カフェ。

今月から来月にかけて盛りだくさんの中川一政美術館に、この機会に訪れてみては。