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『もしものハナシ』公開。
もしも刃物がなかったら?!
衝撃のPRムービー

コロカルニュース

posted:2016.8.22   from:岐阜県関市  genre:活性化と創生 / エンタメ・お楽しみ

〈 コロカルニュース&この企画は… 〉  全国各地の時事ネタから面白情報まで。
コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。

writer profile

Akiko Saito

齋藤あきこ

さいとう・あきこ●宮城県出身。図書館司書を志していたが、“これからはインターネットが来る”と神の啓示を受けて上京。青山ブックセンター六本木店書店員などを経て現在フリーランスのライター/エディター。

“日本一の刃物のまち”である岐阜県関市のPRムービー『もしものハナシ』がただいま話題!
刃物が存在しない虚構の世界を描いているのですが、あまりにも極端な描写のため衝撃だと
ネット上でバズっています。まずはこちらから映像をご覧ください!

映像で描かれるのは、
包丁・カミソリ・理髪用刃物・爪切り・ウェディングナイフという
日用の道具が無い各シーンで、苦心する人々。
チョップで野菜を切ろうとするお母さん、ガムテープを使ってヒゲを抜く中年男性、
お客さんの髪を歯で噛みちぎる美容師、
握手会で伸びすぎた爪がファンに刺さってしまうアイドル、
初めての共同作業としてケーキ“入拳”する新郎新婦…!

刃物が無ければ人はどれだけ困るか、を映像で直感的に伝えるのが目的なのだとか。
監督はCMディレクターの新井健介さん。

ガムテープでヒゲを抜く中年男性

客の髪を噛みちぎる美容師

伸びた爪をファンに突き刺すアイドル

岐阜県の中央部に位置する関市は、
実はイギリスのシェフィールド、ドイツのゾーリンゲンと並んで
「刃物の3S」と呼ばれる世界有数の刃物工業都市。

刃物製品出荷額の全国シェアでは、包丁で約5割、理髪用刃物で約7割を占めるなど、
日本の刃物産業を支えているんです。
理髪用刃物に至っては、第二位の新潟県の7.1%を大きく引き離すシェアを占めています。
それなのに、関市が刃物のまちだということが知られていない! 
特に20~30代の若年層における認知が低いため、この映像が作られたのだそう。

ウェディングケーキを叩き潰す新郎新婦

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現代アート〈うまい仏〉

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うまい仏

関市ではじめて日本刀が作られたのは、
今から約780年前、九州の刀匠元重が関へ移り住んでのこと。
この日本刀で培った伝統技術を生かして、
包丁、ポケットナイフ、鋏、キッチンナイフ、爪切り、
カミソリ、洋食器、アウトドアナイフなどの刃物が作られるように。

関市には江戸時代の〈円空上人〉が生涯をかけて彫った〈円空仏〉などもあり、
2015年の1月にはスナック菓子〈うまい棒〉に円空仏を彫った
現代アート作品〈うまい仏〉の展示なども行うなど、さまざまなPRを行っています。

関市が誇る刃物製品

ちなみに、タイトルの〈もしものハナシ〉には“刃無し”もかけたダジャレ。
日本一の刃物のまち、関市の認知度向上を目指すムービーを是非ご覧ください。

information

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関市PRムービー『もしものハナシ』

Web:YouTube

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