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杉の新たな活用法を紹介する
「山と形」展。
山形で育まれた杉が
どうやって家具になるのか?

コロカルニュース

posted:2015.8.23   from:山形県山形市  genre:ものづくり

〈 コロカルニュース&この企画は… 〉  全国各地の時事ネタから面白情報まで。
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Akiko Saito

齋藤あきこ

さいとう・あきこ●宮城県出身。図書館司書を志していたが、“これからはインターネットが来る”と神の啓示を受けて上京。青山ブックセンター六本木店書店員などを経て現在フリーランスのライター/エディター。

2015年8月28日(金)から、
東京・新宿の「新宿パークタワー 1F アトリウム」にて、
山形の杉と、その新たな活用法を提案する展示会
「山と形 展」が開催されます。

展覧会を主催するのは、山形県内の家具製造企業が
集まる「山形県家具工業組合」。
そもそも山形県は約7割を森林が占め、出羽三山、奥羽山脈などには
ブナやナラなど広葉樹の天然林がひろがる一方、
戦後、盛んに植林された杉の人工林では、
その活用が大きな課題となっているところ。

美しい杉山

こうした背景をうけ、山形県の家具職人たちは、
伝統的な木工技術を受け継ぎながら、杉の新たな活用法と
その可能性を広げる技術開発に挑んできました。

本展では、その真摯な取り組みによって誕生した
杉の「圧密加工」による成形合板の技術を中心に、
この技術が広げた杉の魅力と可能性、自然資源である杉を
大切に守りつづけている地域の取り組みを紹介します。

「圧密加工」による成型合板で出来た杉のベンチ

伐採する様子

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「圧密加工」とは?

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杉の成形合板(ここまですべての写真:児玉晴希)

山形の杉は冬の寒さと積雪によってじっくりと成長するため、
年輪の幅が緻密で高い強度を誇ります。
会場では、山形から杉の丸太を持ち込み、
山づくりの様子から伐採、製材、加工を経て家具が
完成するまでの各段階にわけてご紹介。
また、杉ならではの色味や木目を活かしながら、
強度や加工性などを補完して素材としての
魅力を最大限に引き出す「圧密加工」の解説や、
そこから生まれた魅力的な家具の数々が並びます。

山形ならではの自然環境が育む天然資源と伝統文化にふれ、
木工技術の未来と日本の木を次世代へつなぐ活動をご覧ください。

■山と形 展

会期:2015年8月28日(金)~8月30日(日)

時間:10:00~18:00

会場:新宿パークタワー 1F アトリウム

〒163-1062 東京都新宿区西新宿3-7-1

入場料:無料

問い合わせ先:03-5322-6500(10:30~19:00 水曜日休館)

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